適性検査は、採用の判断をするための大きな手助けとなっています。職務経歴書や採用面接だけではわかりづらい、性格・価値観など内面の部分を確認することができるためです。
しかし一方で、適性検査の結果を十分に活かせていない、という声も多くいただきます。例えば、「簡単なネガティブチェックに使っている程度」、「テスト結果を活用したいが、どう活用すれば良いかわからない」といった声です。
適性検査結果を分析し、より深く活用できるようにすることで、採用精度を高めることが可能になります。今回はそれを実現した事例をご紹介します。
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・技術的に覚えることが多く、新入社員が定着しづらい業界風土があると思っている
・求人原稿や面接で仕事内容や仕事量について伝えているがそれでも辞める
・採用選考時に適性検査も使っているが「なんとなく使っている」程度
・その結果、新入社員の離職率が高く、人員確保に追われている
この会社では離職者を含めた全社員と、採用選考を行った応募者に対して適性検査を実施しており、受検結果データが蓄積されていました。
そこでテスト結果を分析して離職者の傾向を把握し、その傾向をもとにした採用選考基準を策定し、応募者の見極めを行うことにしました。
CHECK! テスト結果の分析の例
これまでに蓄積されたテスト結果を属性ごとに分けて分析することで傾向を把握し、採用基準の策定や配置・配属、異動、育成に活用できます。以下、分析方法の一例をご紹介します。
1.在籍者と離職者との傾向比較
在籍者と離職者のテスト結果を比較することで、離職しやすい人物にはどのような傾向があるか、また、会社・組織に定着しやすい社員にはどのような傾向があるかがわかり、採用時に見極めるための材料として活用できます。
2.活躍している社員と伸び悩んでいる社員との傾向比較
現在活躍している社員の傾向を把握することで、入社後に早期に成果を出し、活躍・定着しやすい応募者を発見するための材料として活用できます。若手、未経験者採用を行う時には特に有効です。
3.管理職と一般社員との傾向比較
管理職と一般社員の傾向比較から、管理職に求められる特性を把握することができます。管理職の採用基準づくり、また既存社員から管理職候補を抜擢する際の基準づくりに活用できます。
活用法
Talent Analytics活用法
テスト結果分析をもとに採用基準を策定
在籍者と離職者のテスト結果を比較分析したところ、以下の項目において差が見られました。
・性格特性の「持続性」が低い
・ストレス耐性の「仕事の負荷量」が低い
・キャリアタイプ指向性の「私生活重視」が高い
あわせて育成担当者にヒアリングしたところ、離職者には以下のような傾向がありました。
・訓練が必要な技術取得において、上手くいかないとすぐに諦めてしまう
・業務量を少なくしているが、それでもすぐに音を上げる
・与えた業務が終わっていなくとも、定時になると途端に業務意欲がなくなる
以上の内容を踏まえて、適性検査を用いた選考基準を以下のように策定しました。その基準に満たない応募者は採用しないようにしました。
・性格特性の「持続性」の偏差値が50以上
・ストレス耐性の「仕事の負荷量」が50点以上
・キャリアタイプ指向性の「私生活重視」が50点未満
適性検査結果の比較分析から策定した採用基準に基づき、選考時の見極めを行った結果、採用した社員の離職率が大幅に減少しました。
離職率が改善したことにより採用、育成にかかるコストも抑えられ、育成担当社員からも「粘り強く業務に取り組む人が増え、一人ひとりの成長も確実に見られるので、育成のモチベーションも高まる」と良い評価を得られているとのことです。
引き続き人員強化が求められていますが、今後はより活躍できる社員を採用すべく採用基準の改善も継続されるとのことです。
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テスト結果を用いた採用基準の策定、採用選考への活用、配置・配属、育成に至るまで、幅広くご活用いただけます。テスト結果をもっと活用したい、採用精度を高めたいなどございましたら、お気軽に担当営業、またはテスト事務局までお問い合わせください。