この会社では採用選考時にエン・ジャパンの適性検査「3Eテスト」を実施して、採用を行っておりました。
3Eテストの測定項目に性格特性やコミュニケーション力という項目があり、この測定項目の結果を活用した社員の特徴のパターン分類を活用。パターンにあわせた面談を実施することで、フォローの質のばらつきをなくすことにしました。
また、これまでより入社者から本音を引き出せるよう、上司が行っていた定期面談を人事が実施するようにしました。
【特徴】
自分の意思で判断し、その実現に向かって自ら積極的に行動する姿勢を強く持った、主体者意識が高いタイプ。また自分の考えをしっかり理解させていく姿勢が強く、考えや意図を的確に伝えることができる。
【起こりやすい問題・課題】
周囲への配慮や支援し合うことを避け、単独行動しようする傾向が強い。また、相手の気持ちや感情を正しく感じ取ることや、要望や期待を受け入れていくことが苦手なことが多いため、周囲から孤立してしまうことがある。
【フォローのポイント】
・まず本人の目標達成に向かって主体的、積極的に行動する姿勢を尊重する。
・主体的、積極的な行動が強すぎるため、周囲から孤立して問題が生じている場合は、適性結果の結果を用いながら、そのような傾向が出やすいことを伝えて認識させる。
・特徴である高い主体者意識を活かした仕事の進め方を行わせながら、周囲が理解、共感しているかどうかを確認しながら仕事を進めるようにする。
【特徴】
周囲と協働することで目標達成を目指す姿勢を持ち、一度始めたことを完遂させるために諦めずにコツコツやり続ける姿勢をもつ。また、相手の気持ちや感情を正しく感じ取り、要望や期待を受け入れることができる。
【起こりやすい問題・課題】
新しいことや先が見えないことに対して臆病になる傾向があり、自分の考えや意図を伝えることが得意ではない。そのため、仕事を本人任せにしていると仕事が止まってしまう可能性がある。
【フォローのポイント】
・本人の周囲とあわせながら働き、仕事を諦めずにやり遂げる姿勢を尊重する。
・本人から上司や周囲への報告、相談の不足による問題が発生している場合、適性検査の結果からそのような特徴が出やすいことを伝え、認識させる。
・周囲に配慮しながら仕事を進める姿勢を認めつつ、主体的な行動を身につけさせるため、5W1Hによる業務の組み立て、定期的な進捗報告を行わせるようにする。
【特徴】
一般的には周囲に合わせることもでき、また周囲からも受け入れられやすい。どちらかといえば穏やかとも言えるタイプ。そのため、ほどほどにそつなく人と関わることができる。
【起こりやすい問題・課題】
安定している一方、中庸であるがために強みを伸ばすことや弱みを改善するなどの成長行動に結びつかない場面がある。また、自ら自分を変えていく行動を取りづらい一面もある。そのため、意図的に挑戦的な業務目標や高い成長目標を立てさせなければ、本人の成長が止まってしまう可能性がある。
【フォローのポイント】
・まず、周囲の誰とでも合わせられ、誰からも受け入れられやすい特徴を評価する。
・期待する成長が見られない原因が本人の特性によるものと判断される場合、適性検査を用いながら本人にそのような傾向が現れやすいことを伝え、認識させる。
・その上で、本人の成長につながる業務目標や成長目標を立て、挑戦させていくようにする。
企業は中途入社者の定着のため、様々な施策に取り組んでいます。その中でも「上司との定期的な面談」「人事(第三者)との定期的な面談」「メンター・ブラザー・シスター制度によるフォロー」が定着に高い影響があるとの回答が得られています。
効果的な面談、フォローを実施するためには一人ひとりの特徴を把握し、特徴に合わせたフォローが必要です。適性検査を用いて、本人の性格特性やコミュニケーションの特徴を知ることで、面談やフォローの効果をより高めていただけます。
今回ご紹介した内容の他にも社員の育成、定着率の改善への活用事例がございます。お気軽にテスト事務局、または担当営業までお問い合わせください。