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第72回 労働契約法の改正について 労働契約法改正の影響は?有期雇用の現状と各社の見解を大公開!


(実施期間:2012年11月7日~2012年12月4日、有効回答数:518名)
今回は2012年8月に公布された「改正労働契約法」について伺いました。今回の改正は有期契約労働者の雇用安定を図ることを狙ったもので、ポイントは(1)無期労働契約への転換ルール (2)雇止め法理の法定化 (3)不合理な労働条件の禁止です。

▼厚生労働省:労働契約法の改正について
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/keiyaku/kaisei/

現在、有期雇用を行っている企業は全体の69%。勤続年数は1年以内35%、1~3年28%、3~5年18%、5年超19%となりました。正社員登用については「能力によっては登用」「一定期間を超えたら登用」を合わせると70%の企業で登用実績があることがわかりました。あくまでも実績有無であり、実際の登用率ではありませんが、思いがけず高い数値でした。

改正については「詳しく知っている」は13%に留まり、「大枠は知っている」53%、「改正されたことは知っている」26%となりました。実際に無期転換が生じるのは2019年以降ということもあり、詳しい情報収集はこれからという方が多いようです。

転換時の雇用形態、条件などわかりづらい部分も多くあり、Q&Aコーナーにもご質問を頂いておりますので、積極的にご紹介していきたいと思います。
Q1.2012年8月に公布された改正 労働契約法についてご存知ですか?
詳しく知っている:13%、詳しくないが、大枠は知っている:53%、改正されたことは知っている:26%、知らない:8%
Q2.貴社では有期雇用をしていますか?
■業界別
■従業員規模別
Q3.Q1で「はい」と回答された方に伺います。有期雇用をしている目的は何ですか?(複数回答可)
業務量の変動に対応するため:50%、人件費の削減:40%、正社員で雇用する前に能力を見極めるため:40%、突発業務に対応するため:16%、正社員を重要な業務に集中させるため:15%、その他:14%
その他の意見
産休・育休対応。
新卒学生の入社までの補充。
定年退職者の再雇用で有期雇用にしています。
主要業務以外の職種の要員として雇用している。
高スキル保有者の確保(賃金)。
正社員で雇用する前に能力を見極めるため。
定年退職後の再雇用のため。
転勤はできないが、近場で働きたい方のニーズがあるので。
Q4.Q1で「はい」と回答された方に伺います。有期雇用している社員の勤続年数はどのくらいですか?(複数回答可)
6ヶ月以内:16%、6ヶ月超~1年以内:19%、1年超~3年以内:28%、3年超~5年以内:18%、5年超~10年以内:13%、10年超:6%
Q5.Q1で「はい」と回答された方に伺います。これまで有期雇用者の正社員登用実績はありますか?
能力によっては正社員登用している:60%、わからない:19%、一定期間を超えたら正社員登用している:10%、正社員登用はしていない:4%、その他:7%
その他の意見
今回が初めての有期雇用であり、正社員登用の実績はない。
正社員が不足しかつ能力が高い場合。
資格・能力を見て試験・面談を実施し登用。
希望者に対し弊社規定の試験に合格した場合。
Q6.改正労働契約法の導入により、どのようなことが起こると思われますか?
5年以内の雇い止めが増える:52%、有期雇用が減る:24%、わからない:14%、時間限定・職種限定など多様な形態の正社員が生まれる:8%、その他;2%
その他の意見
競争力や生産性が上がらない会社が早期退職などの雇用調整を実施することになる。
雇用の見直しが全体的に発生する。そもそも雇用しないとか。
業績一定の場合、昇給ベースが抑制される。
有期雇用契約期間・更新回数の管理負担が発生する。
現状の法改正内容では雇用側・労働者双方変化なし。
Q7.改正労働契約法ついて、ご意見があればお書きください。
個人的には労働者の権利が守られることで好ましい方向に向かっていると思うが、雇用者側としては雇用することのリスクに対応するため、採用を厳密にする可能性がありそう。
正社員化の流れで改正もやむを得ないと思いますが、実際は現在のような先の見通しが立ちにくい時代には正社員として雇用するのは大きなリスクです。もちろん、正社員としてお任せできる人材であれば、当初より正社員で雇用しています。あまり、法律を厳しくするとかえって、雇用することに企業側が臆病になり、雇用自体を減らす懸念が考えられます。
不良社員を解雇する自由を会社サイドへ認めない限り、新たに正社員として雇用するのは慎重になってしまう。行政としても難しい判断だと思うが、濫用を防ぐルールと共に、解雇の自由を認めてほしい。
労働契約が有期ではなく、本人の申し出により無期雇用に転換ということで、雇用形態が正社員とは限定されておらず、上記Q6の多様な形態の「正社員」が生まれるわけではなく、多様な雇用形態の「無期雇用者」が生まれるので、例えば期間の定めがない契約社員ということも考えられる。ただ、同一労働同一賃金の考え方から、雇用形態や人事制度については、各社でさまざまな対応を考えるきっかけにはなると思う。
無期契約でも条件面は正社員と差をつけても良いなど、法の趣旨が不徹底。
労働者を雇用する企業の立場からすると、正規の常用雇用だけでなく、その時々の景気状況によって多様な雇用形態がある方が企業の経営改善や雇用の増加に繋がると思う。まずは景気が浮揚する政策が求められている。景気対策と雇用のセーフティネットを同時並行ですすめていくべきだと思います。
労働者の申込があって、初めて無期契約へ移行されるものなので、これを知らない労働者が数多く存在すると思われます。また、5年を経過する前に、切られていく労働者も多くなっていくような気がします。
各労働局のセミナー(説明会)が開催するとのことですが、東京・横浜などは、既に定員に達している状況で、地方しか空きがない。また、来春施行で、多くの労働者・使用者に混乱を招くと思われる。もっと、労働局側が中心となって、事業所や使用者に説明をするべきと考えている。
実際に無期労働契約への転換が生じるのはH30年以降なので、それ迄の間に人事制度を含めた対応を総合的に考える。

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