- 中途採用の成否を握る「事前準備」4STEP
- すぐできる!「採用目的」「採用要件」「自社の魅力」「スケジュール決定」
- 事前準備資料のダウンロードもあり!ぜひご活用ください!
中途採用で、企業はまず何を行なうべきでしょうか。採用手法の選択?募集条件の決定?…などなど、企業ごとに違うと思いますが、絶対の答えはないがゆえに、何から手を付けるべきか迷うという方は多いのではないでしょうか。
とはいえ、多くの企業の中途採用をお手伝いする中で、採用が上手くいく企業ほどやっている「事前準備」があるのです。とても大げさな準備ではなく、慣れてしまえばすぐにできる4STEP。下記から解説していきます。
中途採用の事前準備として、最初にやっておきたいのは、「採用目的の明確化」です。採用目的とはすなわち、「採用によって何を実現したいのか?」ということ。簡単にまとめていきます。
もし自社で「営業」を採用したい場合。採用目的はなんでしょうか?上記の図では、「売上拡大」が目的ですが、以下の例のように目的を明確化していきましょう。
【採用目的の例 1】
つまり、この目的の達成のためには、「営業しながら顧客の声を集め、主体的にアイデアを提案できる人材」が必要であることがわかります。
【採用目的の例 2】
つまり、この目的の達成のためには、「入社してすぐに管理職に抜擢できる人材」や、「既存社員の育成を任せられる経験豊富な人材」が必要であることがわかります。
【採用目的の例 3】
つまり、この目的の達成のためには、「20代などの若手人材」が必要であることがわかります。
このように目的を明確化することで、採用すべき人材が変わっていくことがわかります。また、この「採用目的」を、人事はもちろん、採用に関わる上席者、面接官と共有し、共通認識を持つことで、選考基準が人によって変わるという事態を防げます。
採用目的を明確にすることによって、そもそもの募集職種が変わるということもあり得ます。たとえば、以下の不動産営業の採用目的をご覧ください。
この場合、採用目的は「来客対応数の最大化による売上アップ」でした。結果、「営業を増員しよう!」と結論を出していたのですが、もし現状で営業担当が事務作業に時間を取られているのであれば、事務職採用を優先するという手も。営業の事務作業にかける時間が減り、本来の目的である来客対応の最大化が達成できてしまうかもしれません。
また、そもそも営業効率を向上させることで目的が達成できるのであれば、今回の採用自体の優先順位を低くし、経営幹部候補などの採用に力を入れられます。
このように採用目的の明確化次第で、採用の必要性や募集する職種まで変わることがあります。まず、募集職種ありきで動くのではなく、ほんの一手間、関係者を揃えて「採用の目的」を明確化して、認識のすり合わせを行なうことが大事です。
採用目的を明確化できたら、続いて「採用要件」を明確化していきましょう。採用要件とは、「採用する上で必須となる経験・知識・資格・スキルなど」です。採用目的を実現できるのは、どのような経験・知識・資格・スキルを持っている人なのか、言葉にしていきましょう。
採用要件を明確化する際は、以下の計算式のように考えると、整理しやすいでしょう。
事例をもとに詳しく見ていきましょう。
大切なのは「入社者の教育を担当する人」に、どこまで教えられるのかを確認すること。業務を教えられる人がいるのか?教えるだけのキャパシティがあるのか?によって、必要な「採用要件」、つまり「経験・知識・資格・スキル」が変わります。
採用要件について、社内の関係者間であまり話し合わずに採用を行なうと、以下の図のような事態が発生する可能性があります。
経営者、人事、現場がそれぞれ別々の思惑で採用を行なっている….という状況、ありませんか?このまま採用活動を始めると、人事による一次面接を通過した人材が、経営者・現場による二次面接以降で通過しないのは明白です。
採用の目的だけでなく、採用で求める人の経験・知識・資格・スキルまで共有しておくことが重要になります。
次に行ないたいのはSTEP3「自社の魅力の整理」です。STEP2までに明確化した人材から、応募されるだけの魅力が自社にあるかという点を整理します。
「魅力なんか、うちにはない…」と考える企業もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません。働いている人がいる以上、必ず魅力を感じている部分があるはずです。たとえば、「給与が低い」と思っていたとしても、最初に提示できる給与が低いだけであって、成果次第で昇給が早い場合や、昇給額は相場より高いと魅力に感じている社員がいるかもしれません。
求人広告に限らず、ハローワーク、人材紹介、ダイレクトリクルーティングなど…どんな採用手法を選ぶとしても「自社の魅力」を整理して、知っておくことは非常に重要です。
思いついた順番に魅力を列挙するだけだと、抜け漏れが発生しやすくなります。そこで、まずは上記の表に沿って、魅力をカテゴリーごとに整理することをオススメします。
中途採用の事前準備。最後のSTEPは、求人の掲載時期の決定です。中途採用において、求人を掲載するタイミングは非常に重要です。時期によって求職者数や求人数は増減するため、狙いを持って掲載時期を決める必要があります。押さえたいポイントをまとめました。
近年では、求職者に常に門戸を開くような通年採用も増えてきていますが、一般的には転職を希望する人の動きに合わせて、活発な時期と落ち着く傾向のある時期があります。
●中途採用が活発な時期(1~4月、6~7月、9~11月)
「1月~4月」…1年で一番中途採用が活発な時期
4月入社という区切りの良いタイミングで転職するために、1年でもっとも求職者が転職活動を活発化する時期です。冬のボーナス取得後に退職意向を示す人や、年末年始の長期休暇で自分の仕事を見つめ直して、転職を決意するスイッチが入る人も。3月末には現在の職場を退職できるように、1月から、転職サイトを調べる人が増えていきます。同じように、自社で退職意向者が出た場合、企業は求人を出す必要があり、求職者、企業ともに活発になります。
「6月~7月」…夏のボーナス取得後の退職者が増える時期
夏のボーナスをもらってから転職を決意。夏休みと有給消化をはさみつつ、8月か9月入社を目指す人も。企業側は、4月の人事異動や配置が一段落した時期で、改めての欠員や現場からの増員希望を受けての採用再開が多くなります。
「9月~11月」…下期に向けて採用活動が活発になる時期
9月は、上半期が終わるタイミング。携わってきたプロジェクトが一段落したり、下期の異動希望の結果が出たりと区切りの良い時期。そのタイミングでの転職を決意する人が増加します。
・応募数を集めやすいので、複数名採用もしやすい
・年末、年度末など、期の切り替わりと重なるため、入社調整がしやすい
・求人の掲載数が多くなるため、自社の求人情報が埋もれやすい
・競争率が高くなるため、面接辞退・内定辞退につながるリスクが高い
●中途採用が落ち着く傾向のある時期(5月、8月、12月)
「5月、8月、12月」…普段忙しい人材に出会える時期
ゴールデンウィーク、夏季休暇、年末年始休暇といった長期のお休みがある期間は、求職者数自体が減少する傾向にあります。一方で、普段は仕事で忙しい優秀な人材が、長期休暇を利用して転職活動を行なう時期でもあります。経験・知識・スキルが豊富な人材・役職についている人材は、日々忙しく、転職活動ができない…というケースは珍しくありません。また、企業側も落ち着く時期のため、採用でバッティングすることも減る時期で、あえてここを狙って求人を出す企業も。
・普段市場に出回らないハイスペック人材と出会える可能性が高まる
・求職者1人がアプローチを受ける数も減るため、選考辞退リスクが下がる
・経験、知識が豊富な人材に、企業の関心が集中する
・長期休暇と重なり、求職者と採用担当者のスケジュール調整が難しい
求人を開始する時期を決めるために、「ゴールから逆算する」という方法があります。 ゴールとは、すなわち「入社してほしい時期」。内定を出した人が在職中の場合、すぐに入社してもらえるとは限りません。内定承諾後に、現在勤務している会社で、退職交渉や後任への引き継ぎを行なうため、その期間も見越しておくことが大事です。
一般的に、求人掲載~入社まで「平均3ヶ月」かかると言われています。
例えば、「4月に入社してほしい」と考えているのであれば、2月初旬には求人掲載を開始したいところです。また、採用難易度が高いほど、入社までにかかる期間は長引く傾向があります。スケジュールに余裕を持たせて、求人掲載を開始すると良いでしょう。
いかがでしたでしょうか?本特集でご紹介した「採用準備を行なうためのフォーマット」を以下にご用意しました。以下からダウンロードいただけますので、ぜひご活用ください。
ダウンロード用URL
https://partners.en-japan.com/html/format.pdf
とはいえ、「採用の準備が難しい…」、「時間がない」という場合も多いはず。その際は、ぜひ弊社にご相談ください。貴社担当の営業がいれば、メッセージからご相談いただけます。もし、担当がいない、わからない場合は、下記リンクからお問い合わせください。
https://info.employment.en-japan.com/20210112-original-lp-inquiry2.html
▼採用目的は売上の向上。営業を増やして、来客対応数を最大化したい。
▼営業を採用することでしか、売上向上は実現しないのか?
▼事務を採用すれば、営業の業務を効率化して、同様に売上を向上することが可能。
▼営業ではなく、事務の採用も検討する余地がある。