中途採用ノウハウ、ユーザー調査、法改正情報が満載!
就労人口の減少、正社員・アルバイト社員の需要増加や、労働時間の短縮、物価高、そして近年様々な産業で始まったAI活用など、複合的な要因が影響している2024年の「人手不足」は、相当に幅広い産業や職業で発生。人手不足感は、新型コロナウイルス感染症の拡大前よりも強まっています。
結果、未曽有の売り手優位になってしまっている転職市場とアルバイト市場。中小企業が採用を成功させるためには、今の求職者の気持ちや仕事に求める軸を理解することが重要です。
そこで今回は、「求職者の心理(中途・アルバイト編)」と題して、直近の変化や仕事選びの軸をご紹介します。
Q あなたが大事にしている「仕事選びの軸」を教えてください。
アンケート手法:WEBアンケート
アンケート期間:2024年3月27日~2024年4月24日
有効回答数:4,284人
※『エン転職』会員に対するアンケート「求人選びの軸」の結果を引用
中途採用の求職者4,000名超に実施したアンケートにて、仕事を選ぶ際の軸について聞きました。
1位は、「自分にできそうか」64%、次いで「希望の条件(勤務時間・休日休暇など)があるか」56%、「年収アップできるか」46%と続いています。
特に「自分にできそうか」という仕事探しの軸は、近年首位をキープしており、年代問わず応募の参考にしている傾向が見て取れます。若い年代は、異業種への転職や、未経験職種への転職も多く、求人上では「どのようなスキルを持った人」を求めるのか、「歓迎する経験など」の情報を発信することが大事になります。
また、「希望の条件(勤務時間・休日休暇など)」や「年収アップ」を重視して、転職先を探している求職者が増加。早々に応募数を上げたい、採用したいという場合は、求人の提示年収アップや、リモートワークの許可等を打ち出すことが有効な施策となるでしょう。
アルバイト求職者に実施したアンケートでは、仕事探しで「譲れない条件・妥協できる条件」について聞きました。
Q 最も譲れない条件は何ですか?
アンケート手法:WEBアンケート
アンケート期間:2023年2月28日(火)~2023年3月29日(水)
有効回答数:2,268人
※『エンバイト』会員に対するアンケート「アルバイト探しの条件」の結果を引用
譲れない条件の第1位は「勤務地」25%。アルバイト探しの軸として、必ずTOPにくるのが「勤務地」。自宅近く、通学経路の途中など、生活圏内であることを、譲れない条件として挙げている人が最多となっています。
2位は「時給」19%、3位は「副業・WワークOK」14%となりました。物価高騰の影響もあり、時給や、副業・Wワークの許可も譲れないと回答する人が多く見られました。
Q 妥協できる条件は何ですか?
一方、妥協できる条件の1位は「時給」28%、2位「交通費あり」27%、3位「仕事内容(職種)」24%となっています。
譲れない条件2位にランクインした「時給」。一転、妥協できると回答した人が最多となりました。アルバイトにおいては「勤務地」がなによりも優先されると考えてよいでしょう。「勤務地」で求人を検索しやすいサイトやアプリでの募集が、採用成功のポイントになります。
ここからは、中途の求職者のアンケート結果に戻り、昨年から続く「物価高」や「AIの普及」等が、仕事探しの軸に影響を及ぼしているかどうかを聞いていきます。
Q 昨年から続く「物価上昇」や、「AI(人工知能)・ロボットの普及」を経て、「仕事選びの軸」は変わりましたか?
物価高やテクノロジーの普及によって、仕事選びの軸が「変わった」と回答した人は全体の約3割に上りました。それぞれ、「物価上昇の影響」によって変わった人は23%、「AI・ロボットの普及」によって変わった人は9%となっています。
Q 「仕事選びの軸」で、特に何を重視するように変わりましたか?
「物価上昇」が影響した人は、わかりやすく「年収アップできるか」という軸が仕事探しにおいて重要になっています。
フリーコメントでも、以下のような声が集まりました。
Q 「仕事選びの軸」で、特に何を重視するように変わりましたか?
一方、「AI・ロボットの普及」が影響した人は、「新しい分野に挑戦できるか」の軸が最多となりました。
フリーコメントでも、
他、「AIにできない仕事かどうか気にするようになった」という声が多く寄せられました。
まとめると、
・昨年と比較して、仕事選びで「年収」を気にしている人が増えている。
・事務・販売他、AIやロボットの普及で今後仕事を奪われそうな職種ほど「新しい分野の仕事に挑戦できるか」を気にする人が増えている。
という2点がポイントとなります。
採用を行なう企業側としては、「中途・アルバイト採用」ともに、何をおいても「提示年収・時給のアップ」を検討する必要があるでしょう。また、AIやロボットの普及が進む業種・職種にて危機感をもって働く人たちへ、自社で「異業種・職種未経験者を採用する」という求人メッセージの発信が有効策となるはずです。ぜひ参考にしてください。
ここからは、求職者が仕事選びをする上で、参考にしている情報源をご紹介します。
Q 「仕事選びの軸」に合致するか、企業を知る上で、何を参考にしていますか?
「仕事選びの軸」に合致するかどうか確認するための情報源として、もっとも多く支持されたのは「転職サイト」となりました。次いで、「企業ホームページ」と「社員クチコミサイト」と続き、現在の求職活動において3大情報源と言っても過言ではないでしょう。
「転職サイト」で良いと思ったのに、「企業ホームページ」を見たら情報が少なかった。「社員クチコミサイト」を見たら、求人で書いていることとかけ離れたクチコミがあった等、求職者側の声は多数。
そのため、企業が採用を実施する際には、3大情報源のズレがないかの確認や、情報の過不足の有無を、中途・アルバイトそれぞれの求職者目線でチェックすることをオススメします。
・求人ネットワークにより、エンゲージに掲載するだけで、最大20サイトに自動掲載。 ・検索エンジンやSNSまで幅広く求人告知ができ、今まで出会えていない求職者に出会える。
・「住所」や「任意の駅」からの距離(500m以内~20km以内)を指定して、求人検索できるエンゲージ。「勤務地」重視の「アルバイト・パート採用」に有効。
・「求人」とあわせて「採用に特化したホームページ」も作成可能。 ・文字情報では伝わりづらい「職場の雰囲気」が伝えやすく、応募のきっかけに。
・「求人」「採用に特化したホームページ」「クチコミサイト」。求職者の3大情報源、全てを網羅。仕事軸の確認に有効です。
本特集が貴社採用の成功に繋がれば幸いです。
(人事のミカタ 編集長 手塚伸弥)