- 85%の求職者が、面接を受けて「この会社には入社したくない」と思った経験あり。
- 採用の成否を分けるのは「面接官の言動」!マズイ面接官、ファンを作る面接官の言動とは?
- 求職者が会いたい面接官は「直属の上司」。聞きたい内容TOPは「給与」
思った経験あり。
これまでの転職活動の中で、面接によって「この会社には入社したくない」と思った経験があるか求職者に伺ったところ、85%が「ある」と回答しています。実に10人中8人超が面接によって、入社意欲を減退させています。
面接で「この会社には入社したくない」と思ったことがある方々に、その理由を伺ったところ、圧倒的なTOPになったのが「面接官の不快な態度・言動」74.8%。次点は「求人情報と面接の話が違った」34.0%。3位は「面接官の質問内容が就職差別につながるものだった」29.8%となりました。
上位3位内に、「面接官」が2項目ランクインする結果。それだけ、会社の顔である面接官に、採用の成否がかかっていると言って過言ではありません。会社の評判にも影響が出てくる危険もありますので、特に人事担当者以外の経営層や現場の上長に面接官を任せる場合など、人選が重要になります。
- ●家族構成や家族の仕事・年収、交際中の相手はいるか等を聞かれた。しつこく掘り下げられることはなかったが、自身の採用に関係あるのか甚だ疑問だった。仮に入社しても、デリカシーのない話を日常的にされるのかと考えると不快だった。(20代 / 女性 / 事務関連職)
- ●あからさまに聞く気もない態度をしめされたこと。何が言いたいかわからないといわれたこと。企業理念は素晴らしいものなのに、人事担当の方でイメージくずしてるなと思いました。(30代 / 女性 / サービス関連職)
- ●担当者が履歴書を見ない。最初から落とす気がしました。後日、履歴書が送り返されてきましたが、切手の料金が不足していたのと、切手が逆さまに貼ってありました。これからお客として行く可能性もあるのに対応に不備が多いと感じました。(40代 / 男性 / サービス関連職)
- ●年齢やスキルなど、書類選考でわかるような内容でうちでは無理だと言われると、差別的に感じる。こちらに不備があり、過剰な期待を持たせたくない親切心だったとしても、書類以上のものを用意して面接に挑んでいるので、非常に残念に思う。(30代 / 女性 / 事務関連職)
多くの求職者からフリーコメントで回答を募ったマズイ面接官のエピソードから、特徴的なものを抜粋しました。フリーコメント内で散見されたキーワードを確認すると、面接官のマナー問題は圧倒的です。
特に、就職差別的な発言は、会社の評判を大きく下げるため、やってはいけないNG言動です。厚生労働省HPなどもご確認いただき、ご注意ください。
また、他にも「面接の連絡がない・遅い・急すぎる」、「面接官の遅刻、連絡ミス等により不在」、「面接官の準備不足」は、求職者の不満に直結していることが見て取れます。多くの場合、一つだけ問題が発生しているのではなく、上記要素が複合的に発生しているようです。 多忙や、少人数対応によるミスもあるかと思いますが、面接対応での不備が常態化している場合、多くの求職者を逃している可能性があります。体制の見直しが必要です。ぜひご参考ください。
一方、面接によって入社意欲を掻き立てられ、「この会社に入社したい!」と思った経験がある求職者は71.7%。同じ時間の面接であっても、違いは何故生まれるのでしょうか。
面接を受けて、「この会社に入社したいと思った理由」の第1位は、「面接官の人柄・印象が良かった」85.9%。続いて2位は「面接官が話しやすい雰囲気を作ってくれた」70.1%が続きました。
企業の顔である面接官は、一緒に働く人の一例として求職者に映ります。そのため、人柄の良さや、話しやすい雰囲気を作れる面接官がいる会社は働きやすい印象に繋がります。また、企業風土を表す鏡としても求職者に見られているため、会社のファンづくりにも繋がる存在でしょう。
- ●面接の初めにリラックスできる話題を提供してくださり、また終始和やかな雰囲気で、変な緊張をせずに臨めました。(40代 / 女性 / 公務員)
- ●現職定時退社後に面接希望だったので、夜遅くの面接となりましたが、にこやかにお迎え頂き、帰りはビルの表が閉まっていたので、裏口から外まで送って下さいました。ご担当者様は、会社の歴史や良いところ課題点など全てをお話下さり、面接といっても威圧感は微塵もなく、とても楽しくお話を伺うことができ、また自分も素直に能力と希望をお話することが出来ました。(40代 / 女性 / 建築土木関連職)
- ●話しやすい雰囲気を作って頂ける。例えば面接官の表情が明るくにこやかだった。良いところだけではなく、ノルマがあることや減給もある事を話してもらえた。入社してから知らなかったでは、済まない事なのでメリットだけじゃなく、デメリットをしっかり伝えてもらえたことで、しっかりとした判断が出来た。裏も表も隠さず伝えられる自慢の会社とわかり、一緒に仕事をしたいと思いました。(30代 / 女性 / 営業関連職)
- ●未経験の職種だったので、仕事内容を細かく説明してくれ、面接官自身の転職経験も合わせて話してくれました。職場の雰囲気も分かり、そこで働く自分の姿がより明確にイメージでき、仕事内容や待遇にも納得できました。(40代 / 女性 / 営業関連職)
フリーコメント内で散見されたキーワードを確認すると、「話しやすい雰囲気作り」をしてくれた面接官に対しての感謝や、ファン化の傾向が強いことが見て取れます。雑談を挟むことや、求職者を気にかける気持ちを態度として打ち出すことが、採用の成功を握っています。ぜひご参考ください。
求職者が面接官として「会いたい人」と、「聞きたい内容」を伺いました。
求職者が面接官として会いたい人物。TOPは「直属の上司」83.6%。次点の「配属部署の先輩・同僚」49.0%を大きく離す結果となりました。一緒に働く上で、上司が信頼に足るか、人柄が良いか、求職者側もきちんと見極めようとしていることがわかります。
中小企業においては社長や経営陣が面接官になる場合が多いと思いますが、一緒に働く上長や先輩が同席して話をしたほうが、求職者の納得感に繋がります。
面接で聞きたい内容の第1位は「給与」64.0%。固定残業代の提示など、求人情報開示の際に必須の情報ではありますが、いざ労働条件を提示された際に違う…という事態はまだまだ起きているようです。なかなか求職者からは聞きにくい話題ですので、面接時に企業側からきちんと提示することで、求職者の安心に繋がります。
また、第2位の「選考結果通知のスケジュール」についても知りたいという声が多く、複数企業に応募する現在の求職者のためにも、必ず提示したほうが良いでしょう。そして第3位の「仕事の厳しさ」を聞きたいという人が多いことも、現在の求職者が多いことも特徴の一つ。良い話ばかりではなく、厳しい話を正直にすることで、入社意欲が向上する求職者は増えています。
採用成功、ひいては入社後の活躍に繋がりますので、ぜひ面接時での説明取り入れをご検討ください。