求職者700人が回答した「応募の際に気をつけていること」10のポイント⑧~⑩
特に、上記「ブラック企業でないかどうか」に関しては、多くの求職者が気になる部分のようです。たとえ、自社に思い当たるフシがなくても、そう思われる要素があれば、応募者減につながります。
求職者が、応募を避けるブラック企業。ブラック企業と思われてしまう理由は?
求職者が応募を避ける企業として、「ブラック企業」という単語を多く挙げました。ブラック企業に明確な該当基準はありませんが、もしそう思われてしまっていたら、応募者数が確実に減っているはずです。そのため、求職者が考えるブラック企業の基準を聞きました。
求職者が「ブラック企業」だと感じ、応募を避ける企業。その判断基準の第1位は、「口コミサイトやネット上での評判」となりました。口コミサイトの情報を、そのまま鵜呑みにするわけではないが、という前提が付く求職者のコメントもありましたが、やはりネット上の情報は重視されています。これから採用を行なう企業は、自社の名称で検索を行ない、どのような情報ができるか確認する必要があります。
また、自社への批判的なコメントがあった際には、その情報にどう正直に向き合い、対処するかが重要になります。マイナスな口コミ情報を受けて、自社で改める部分は真摯に改め、企業側から見解を発表することで、良い効果に転換できた事例も数多くあります。企業としての対応が、最大の情報発信に繋がります。
また第2位は「求人広告に書かれている内容に信憑性・根拠がない」という回答に票が集まっています。前述の気になるポイントである給与・待遇・写真などの改善や、良いことばかりではなく、自社の課題なども求人情報内に掲載することで、疑いの目を持つ求職者にも正直な会社と映り、応募に繋がるはずです。
応募が少ない=求職者を逃している可能性あり。求人情報全般の点検を!
求職者にとって第一印象となる求人原稿等で、視聴数は多いのに、応募が少ないといった場合は、求職者に避けられている可能性があります。求人原稿だけではなく、口コミの内容など、上記10のポイントを元に、求職者の気持ちに立って求人情報全般を見直し、求職者の不安を解消することが重要です。採用難の今、優秀な応募者を少しでも増やし、逃さないためにも、ぜひご検討ください。
エン 人事のミカタ 編集長 手塚伸弥
今回の特集は、いかがだったでしょうか?これまで特集で、何回か「転職者の心理」を調査してきましたが、今回は求職者の最初のアクションである「応募」に絞った内容をお届けしました。求職者のナマ声は、もし自身が転職活動中であれば納得できるものばかり。
逆に企業側に立つと、忘れてしまいそうなポイントだったと思います。応募数の急激な増加が難しい昨今、求職者のホンネを先読みし、情報提示の細かいチューニングによって、これまで応募を避けていたかもしれない層からのアクションが狙えるかもしれません。ぜひ、ご検討ください。