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働き方改革法の対応状況について
アンケート実施期間
2019年11月13日(水)
2019年12月10日(火)
有効回答数
548名
働き方改革法への対応を「実施している」企業81%
「有給義務化」「残業規制」等により、4割の企業が「経営に支障あり」と回答。

今回は、「働き方改革法の対応状況」について伺いました。

2019年4月から施行された「働き方改革法」。約8ヵ月が経過する中、改めて企業に認知度を伺ったところ「内容含め知っている」「概要だけ知っている」を合わせ、ほぼ100%の企業が「知っている」と回答しました。

「働き方改革法への対応」の実施については、「実施している」が81%。完了状況についても聞くと、「(自社が)該当する法案について、おおむね対応を完了した」企業は55%となり、半数以上の企業で「働き方改革法への対応」を実施し、ほぼ完了していることがわかります。

法案ごとで、もっとも対応を完了しているのは「年次有給取得の義務化」。次いで「時間外労働(残業)の上限規制」となりました。社員の仕事の進め方や、休み方に影響する両法案に対して、企業が優先順位高く対応したことが見て取れます。

一方、法施行によって約4割の企業が、自社の経営に「大きな支障が出ている」「やや支障が出ている」とも回答。その要因となった法案では「年次有給取得の義務化」、「時間外労働(残業)の上限規制」が挙げられました。

最後に、「働き方改革法」に関するご意見や悩みを伺ったところ、非常に多くの賛否の声を頂戴しております。ぜひご参照ください。

01
2019年4月から施行され始めた「働き方改革法」はご存知ですか?
※参考「働き方改革法」ポイントと対策(社労士監修)
https://partners.en-japan.com/special/hatarakikata_kaikaku/
内容も含めて知っている:45%、概要だけ知っている:54%、知らない:1%
02
貴社では「働き方改革法」への対応を実施していますか?
実施している:81%、実施していない:17%、知らない:2%
03
「働き方改革法」への対応状況を教えてください。
該当する法案について、全て対応を完了した:5%、該当する法案について、おおむね対応を完了した:55%、該当する法案について、あまり対応できていない:34%、該当する法案について、まったく対応できていない:2%、わからない:4%
①時間外労働(残業)の上限規制
※大企業2019年4月施行、中小企業2020年4月施行
該当する法案について、全て対応を完了した:25%、該当する法案について、おおむね対応を完了した:42%、該当する法案について、あまり対応できていない:26%、該当する法案について、まったく対応できていない:5%、わからない:2%
②年次有給取得の義務化
※2019年4月施行
該当する法案について、全て対応を完了した:42%、該当する法案について、おおむね対応を完了した:41%、該当する法案について、あまり対応できていない:13%、該当する法案について、まったく対応できていない:3%、わからない:1%
③同一労働同一賃金の義務化
※大企業2020年4月施行、中小企業2021年4月施行
該当する法案について、全て対応を完了した:14%、該当する法案について、おおむね対応を完了した:30%、該当する法案について、あまり対応できていない:35%、該当する法案について、まったく対応できていない:13%、わからない:8%
④勤務間インターバル制度の普及推進
※2019年4月施行
該当する法案について、全て対応を完了した:17%、該当する法案について、おおむね対応を完了した:21%、該当する法案について、あまり対応できていない:26%、該当する法案について、まったく対応できていない:22%、わからない:14%
⑤産業医の機能強化
※2019年4月施行
該当する法案について、全て対応を完了した:19%、該当する法案について、おおむね対応を完了した:28%、該当する法案について、あまり対応できていない:22%、該当する法案について、まったく対応できていない:19%、わからない:12%
⑥高度プロフェッショナル制度の創設
※2019年4月施行
該当する法案について、全て対応を完了した:12%、該当する法案について、おおむね対応を完了した:12%、該当する法案について、あまり対応できていない:20%、該当する法案について、まったく対応できていない:33%、わからない:23%
⑦フレックスタイム制の清算期間延長
※2019年4月施行
該当する法案について、全て対応を完了した:17%、該当する法案について、おおむね対応を完了した:13%、該当する法案について、あまり対応できていない:16%、該当する法案について、まったく対応できていない:31%、わからない:23%
⑧中小企業の時間外割増率猶予措置の廃止
※中小企業2023年4月施行
該当する法案について、全て対応を完了した:18%、該当する法案について、おおむね対応を完了した:19%、該当する法案について、あまり対応できていない:23%、該当する法案について、まったく対応できていない:20%、わからない:20%
04
「働き方改革法」が施行されたことで、経営に支障が出ていますか?
大きな支障が出ている:8%、やや支障が出ている:32%、ほとんど支障はない:35%、まったく支障はない:7%、まだ支障は出ていないが、今後はわからない:17%、その他:1%
「その他」と回答された方のコメントより
  • 環境改善は進めていくべきことなので、そういう問題ではない。対応できない会社は衰退していくだけ。(メーカー/100~299名)
  • わからないが、支障が出ているとは聞いていない。(IT・情報処理・インターネット関連/50~99名)
05
Q4で「大きな支障が出ている」「やや支障が出ている」と回答した方にお伺いします。
経営に支障が出ている法案はどれですか?複数回答可
年次有給取得の義務化:65%、時間外労働(残業)の上限規制:61%、同一労働同一賃金の義務化:45%、中小企業の時間外割増率猶予措置の廃止:17%、産業医の機能強化:13%、勤務間インターバル制度の普及推進:11%、高度プロフェッショナル制度の創設:7%、フレックスタイム制の清算期間延長:6%
「年次有給取得の義務化」と回答された方のコメントより
  • 年次有給取得はパートにも適応されるため、世情の人手不足や、最低賃金の値上げ等と連動し、経営的なインパクトが大きい。(建物メンテナンス業/300~999名)
  • 人員を増やさないと確実な取得が難しいが、思うように採用ができていないので、5日取ってもらえるか怪しい状況である。(サービス関連/300~999名)
  • 有休に関しては、元々休日の日を出勤日として有休をとらせる、厚労省曰く「よくない有休のとらせ方」になってしまっている事業所が発生してしまった。(流通・小売関連/300~999名)
  • 会社で有給取得消化日を一律で5日間設定したために、自由に使える有給休暇が減って不便を感じたり、有給休暇が足りないので欠勤になる人が増えている。結果、会社側としては出勤して欲しいのに休まれて人手不足に陥ったり、穴埋めの人員確保のために人件費負担が増えたりするなどしている。(メーカー/100~299名)
「時間外労働(残業)の上限規制」と回答された方のコメントより
  • 残業の上限規制を超える月はどうしても出てきてしまう。他のことは自社の経営努力だが、客先の都合が関係してくるので、調整に苦慮している。(メーカー/30~49名)
  • 突発的な納期のお願い等、お客様からの依頼を満たすには、ある程度無理な残業は必要である。そこを制限されると、売上、利益に響く。そこが悩みの種である。(メーカー/30~49名)
  • 持ち帰り残業あり。計画有休も休まず出社。(広告・出版・マスコミ関連/50~99名)
  • コストアップ、確認事項の増加、社員の労働意欲の減退(働きたいのに休まないといけないから)。(メーカー/300~999名)
「同一労働同一賃金の義務化」と回答された方のコメントより
  • 契約社員でも社員と同様な仕事をしている人もいる為、この項目は非常に悩ましい。判断基準を明確にできなければ契約社員の賃金を上げることになるが、その場合人件費が大幅に上がり、経営が今以上に難しい状態に陥る可能性がある。そうなると、設備投資ができなくなる状況も有り得る。(電子部品製造業/30~49名)
  • 職務説明の手間や、賃金配分のバランスの見直しにより、コスト増になっており、生産性効率が追い付かない。(メーカー/100~299名)
  • 同じ職でも年齢によって賃金が変わる(勤続年数が短くても、年齢が高ければ基本給が上がる)という賃金体系の為、大幅な見直しの必要があり、また全社員に一斉に同額を付与している手当についても見直しや労基に説明できる必要があり、そこを思い出す負担が増えている。(流通・小売関連/300~999名)
06
「働き方改革法」により、企業の労働環境や、日本が良くなっていると思いますか?
とても良くなっていると思う:1%、良くなっていると思う:30%、変わらないと思う:40%、良くなっていないと思う:20%、悪くなっていると思う:9%
「とても良くなっていると思う」[良くなっていると思う」と回答された方のコメントより
  • 将来の日本を支えていくためには、高齢者と女性の活用が欠かせないが、今までは、日本の労働界の最大の問題(本丸)に誰も触ろうとしなかった。すなわち、男性の長時間労働である。この本丸を攻めない限り、どんな小手先の手段を用いても無駄。初めて「働き方改革法」でその本丸に手をつけた。(メーカー/50~99名)
  • 法律を理由に有給消化や残業減を労使ともに言いやすくなったのではないかと考えます。有給5日取得されると倒産してしまうというような記事も見かけますが、当たり前の権利を行使できない経営であれば淘汰されるべきであり、結果日本経済にとっても労働者にとっても有益かと存じます。コンプライアンス意識がある企業であれば今回の法改正は当たり前に対応していたものかと考えます。(商社/100~299名)
  • まだまだ、もっと抜本的に、法令を厳しくして実施した方が良いと思うが、若い人を中心に、日本の働き方時代に疑問を持ち、効率的な働き方を模索するようになった傾向は良いと思います。(サービス関連/100~299名)
  • まだ実感はありませんが、社員の健康面などもよくなり、会社外での時間が増えて自由な時間ができるとお金も使うことも増えると思うので最終的には社会が活性化すると思います。(印刷業/1~9名)
  • 中小企業なので、すぐに改革を取り入れて実行するということはなかなかできていない状態ではありますが、周りの企業が改革に前向きに進めてくれると自社もそうせざるを得ないようになるので、その時期を待っています。日本全体としては良くなっていると思う。(メーカー/300~999名)
「変わらないと思う」と回答された方のコメントより
  • 公務員や大企業は法令順守するが、中小・零細企業や個人事業主は法の道を掻い潜り抜け道を探す、または全く法令など守る気がないので、所得格差だけでなく労働環境格差も間違いなく進む。(メーカー/1000名以上)
  • 中小企業ではまだ本腰を入れて取り組んでいない印象が強い。よって効果を実感する機会もあまりなく変化がないというのが率直な意見。(ガス製造・供給/100~299名)
  • 全ての人を対象に強制的に年次有給休暇を取らせたり、残業時間を規制するのは乱暴なやり方であり、時間を気にせず働きたい人にしてみれば邪魔な規制となる為。反対に、仕事にエンゲージしていない人からしてみれば、諦めの気持ちが強い為、社会全体を良い方向にもっていくとは全く思えない。(サービス関連/100~299名)
  • 一長一短あって、全てにおいて良いとか悪いとかではくくれないような気がします。労働環境は良くなると思うが、対応が追い付かない企業の損失も大きいと思われる。またこれによって労働の質が良くなるとも思えない。(人材派遣業/10~29名)
  • 確かに大義名分があるので休みやすいが、仕事が減るわけでもない。業務を効率化して短時間で終わらせるのは理解できるが、中小企業は個々の事情があるのでそう簡単にはいかない。(広告・出版・マスコミ関連/50~99名)
「良くなっていないと思う」「悪くなっていると思う」と回答された方のコメントより
  • きちんとした説明が従業員にできない、又は理解してもらえない為、ネットなどの中途半端な情報を基に権利を主張する者が増えており、ぎくしゃくし始めている。(メーカー/100~299名)
  • グローバルと騒がれている中でも、日本は一生懸命時間外問わず働いてきたので、経済大国に成長してきた。それを時間で縛ったりする事で、今の若い世代は権利だけを主張するようになり、会社の為にとか自分の将来の為に働くといった意識が無くなっている。このままでは衰退するだけ。(メーカー/30~49名)
  • 定時以降の社内でのコミュニケーション時間が減ることにより、技術のみならず「意識」や「歴史」の伝承も希薄になるので、今後も伝統ある中小零細企業ほど状況は悪くなると思う(メーカー/100~299名)
  • パートの最低賃金の底上げ、同一労働同一賃金は、景気が不透明な中で全社員のベースアップを妨げる要因になりかねない。管理監督者は過重労働は悪化、人手不足も手伝い悪化の傾向である。(不動産・建設関連/100~299名)
  • 有給取得義務の5日間は、有給申請を出してタイムカードを押さずに出勤する事を推奨されている。本当に休んだ場合は賞与査定に響く旨も周知されており、社員のモチベーション低下に繋がっている。社員を休ませることを損と考える経営者がいる以上は、こんな改革では意味がない。(不動産・建設関連/50~99名)
07
「働き方改革法への対応」に関して、お悩みやご意見をお聞かせください。
「働き方改革法」全般についてのお悩みやご意見
  • 「働き方改革」というより「働かない改革」という人もいる。(サービス関連/100~299名)
  • 働く人を守るという事は理解するが、会社があっての話。会社の経営自体を追い込むような改革は、どう理解して良いのか・・・。(流通・小売関連/300~999名)
  • 法改正への対応に追われ、人事部の業務負担が増大している(教育/1000名以上)
  • 法律(労働法等)が増えすぎて、労務管理が煩雑になった。(メーカー/100~299名)
  • 働き方改革については、職場環境を見直すいいきっかけになると思うが、対応しようとするとコストが発生する。このコストをどこで吸収するのかが対応する中で大きな課題になってくる。(サービス関連/300~999名)
  • 人手不足のわりには残業時間の規制や有給の義務化等、矛盾している。外国人の労働を増やせば良いという問題ではない。(製缶板金/30~49名)
「年次有給取得の義務化」についてのお悩みやご意見
  • 有休取得の義務化について。有給の少ない(10日)社員への弊害があり、体調不良等で簡単に有給が取れない。(不動産・建設関連/30~49名)
  • 有給休暇消化義務において、人事側は淡々と遂行しているが現場からは多少の業務圧迫となっているとのこと。業務改善や擦り合わせには多少の時間を有する点。(IT・情報処理・インターネット関連/10~29名)
  • 有休取得者の穴埋めで結果的に各人の残業が増えている。(テレビ情報提供サービス業/50~99名)
  • 有給取得率の向上を目標にしているが、人員不足でもありなかなか難しい。(メーカー/300~999名)
「時間外労働(残業)の上限規制」についてのお悩みやご意見
  • 残業の偏りを是正するために人員配置を見直したが、いまいち残業上限に対する従業員の考え方に変化が見られず残業上限を超えることが多い。その分、早退等で調整しているが。(メーカー/50~99名)
  • 残業や休日出勤を奨励するつもりは毛頭ないが、体裁を保つだけの働き方改革にならざるを得ない企業はたくさんあると思うし、真っ当にルールを守って業績が悪化する企業、倒産してしまう企業も少なからずあると思うので、現実を見ていろいろ決めてもらいたい。(メーカー/100~299名)
  • 残業時間の上限が決まったことで人員不足となり人件費が高騰する。最低賃金が毎年上がるのも非常に厳しい。(流通・小売関連/10~29名)
  • 残業が多い社員に残業を減らすよう命じたが、本人が進んで残業しているうえに、残業を減らすと退職すると主張している。辞められては変わりがいないポジションであり、残業代分の賃上げは他の社員と比べて公平でなく、困惑している。(流通・小売関連/50~99名)
  • 残業できないから、今までお客様の為にかゆいところまでやってあげようということが出来なく、ここまでしかできないから切り上げようというような、仕事の中身が薄くなる。品質が悪くなる→信用が失われるという悪循環。(サービス関連/300~999名)
  • 取引先次第なので残業、有給をまともに取らせるには仕事をセーブするしかない。(サービス関連/100~299名)
「同一労働同一賃金の義務化」についてのお悩みやご意見
  • 同一労働、同一賃金は理屈として理解できるが「人件費を抑えたい」と非正規社員をお願いしているメリットがない。(メーカー/30~49名)
  • 「同一労働同一賃金」のガイドラインが定性的で、不合理な待遇差の閾値がわかりにくい。契約社員を禁止しているわけでもない。手当については、ある程度理解できるが、本給の差の範囲が不明で困っています。(メーカー/50~99名)
  • 「同一労働同一賃金」への対応は、中小企業は大企業の1年後となる為、大企業の考え方や動きに注目をしている。(電子部品製造業/30~49名)
  • 同じ仕事の正社員と有期雇用契約社員の待遇差について、納得のいく説明ができるか。”不合理な待遇差”の検証。(厚労省の資料が多量で分かりにくい)。(サービス関連/30~49名)
その他のお悩みやご意見
  • 会社上層部の理解がない、危機感もない。(流通・小売関連/1000名以上)
  • 具体的にどのように対応したらよいか分からない(賃金水準など)。(その他製造業/300~999名)
  • 経営の継続が困難、やっていけない。(営業代行/50~99名)
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