人事のミカタ エン・ジャパンが提供する
採用担当のためのメディア
3つのポイント
  • お役立ち資料
    ダウンロードし放題!
  • 採用・労務の最新
    情報
    を毎週お届け!
  • 会員限定
    プレゼントも!
ログインはこちら
採用に関する
ご相談はこちら
お問い合わせ
本日のブラボー
ありがとうございます!
よろしければ、一言メッセージをお願いします!
よろしければ、コメントをお願い致します。
改善に向けて対応させていただきます。
総力特集!
月刊「人事のミカタ」

中途採用ノウハウ、ユーザー調査、法改正情報が満載!

132 ブラボー
1 イマイチ
2022/01/24 UP
「実は退職しようと思っています…」退職報告に潜むホンネに、会社改善のヒントあり!

退職理由のホンネと建前
[2022年版]

要約すると
  • 10人中7人が、ホンネの退職理由を企業に伝えていない
  • 伝えなかったホンネの退職理由TOPは「人間関係が悪かった」
  • 退職者から組織課題を聞き出し、組織改善に活かす3つの手法!
「退職したいと思っています…。」

社員からの退職報告をされ、冷静に退職の理由を聞き始める。そんな経験は、人事担当者や経営者であれば一度や二度ではないでしょう。「体調の問題」、「家族の問題」など様々な退職理由がありますが、多くの場合その理由が本心ではないと言われたら、どう思われますか?

実は、言うに言えないホンネの退職理由の中にこそ、会社が解決すべき問題が含まれています。離職者が多い部署、メンタル不調者が発生しやすいグループなど、退職報告をシグナルと捉えて、情報を拾い、問題解決につなげることが人事担当者の腕の見せ所です。そこで、今回は『退職理由のホンネと建前』と題し、約600人の退職理由のホンネを紐解きます。ぜひご参考ください。
人事のミカタ
編集長 手塚伸弥
アンケート概要

アンケート手法:WEBアンケート
アンケート期間:2021年12月22日(水)~12月28日(火)
有効回答数:610人
※『エン転職』会員に対するアンケート結果を元にしています。

概要
10人中7人が、ホンネの退職理由を企業に伝えていない

会社に対して、退職報告をした経験がある求職者に、「伝えなかったホンネの退職理由」があるか聞いたところ、70%の人が「ホンネの退職理由があった」と回答しました。

会社に伝えなかったホンネの退職理由はありましたか?

実に、10人中7人がホンネの退職理由を伝えていないことについて、「そんなものか」と受け止める人事担当者が多そうです。とはいえ、ホンネでないとわかっていても、実際のところはどうなのかと深くヒアリングする企業は少ないでしょう。

退職を決めた時、まず最初に、会社の誰に報告しましたか(相談は除きます)

退職の報告の約7割は、直属の「上司」です。当然、現場の上長としては退職を慰留する可能性が高いため、部下は退職の了承を得やすい理由、ホンネではない建前の退職理由を報告しようという心理が働きます。

.会社(人事)に伝えた退職理由は以下のうちどれですか?(代表的なものをひとつお答えください)

事実、会社に伝えた退職理由は「体調を壊した」がもっとも多く、次いで「結婚、家庭の事情」が続きます。「療養したい」「病欠などをして会社に迷惑をかけられない」と部下に言われてしまえば、上長は退職の慰留がしづらくなります。また、病状や症状、結婚・家庭の事情に関しても、会社側からは深く聞きにくい内容です。

伝えなかったホンネの退職理由TOPは「人間関係が悪かった」

では、伝えなかったホンネの退職理由について確認していきましょう。

本当の退職理由は以下のうちどれですか?(代表的なものをひとつお答えください)

もっとも多かったホンネの退職理由は「人間関係が悪かった」。約3割の人が「人間関係」について挙げています。フリーコメントでは「パワハラ、セクハラにあっていた」「嫌がらせがあった」などが散見されました。第2位は「給与が低かった」、第3位は「社風や風土が合わなかった」が続きました。

一方、会社に伝えた退職理由で多かった「体調を壊した」と「結婚、家庭の事情」はホンネでは少ない結果に。いかに建前の理由として使われているかが見て取れました。

「話しても理解してもらえない!」口を閉ざす退職者
会社(人事)にホンネの退職理由が言えなかった理由は何でしょうか?(代表的なものをひとつお答えください)

退職理由のホンネを話せなかった理由を聞いたところ、回答トップは「話しても理解してもらえないと思ったから」が約3割。次いで「円満退社したかったから」が2割強になりました。人間関係、給与他、様々な不満を諦めた様子が見て取れます。また、最後は波風を立てず円満に退職したい、下手な慰留をされて退職が長引くようなことを言いたくないという心境であることがわかります。

ホンネの退職理由に潜む「会社の問題点」を把握しましょう

今回のアンケート調査によって、社員が話す退職理由の多くが、実はホンネではないということが明らかになりました。

しかし、特定の部署や人物の周辺で退職者が続いている場合や、転職入社者の早期離職が多いといった場合、組織内に問題が潜んでいるのは間違いありません。コロナからの回復途上にある今、人手不足は加速中。新たな人材採用の難易度が高まっているため、退職に潜む問題が解決されなければ、会社の拡大は見込めません。

「退職する社員が波風を立てたくないのであれば、無理してホンネを聞かなくても…」と思われるかもしれませんが、会社の問題点を把握するために以下を参考にホンネを把握しましょう。

① 会社側の人ではなく、中立な第三者としてホンネを聞く
前述のとおり、退職者がホンネを言わない理由の多くは「話しても理解してもらえないと思ったから」です。
第三者として人事部からヒアリング(面談)することで、社内の人間関係、マネジメントに対する意見や、給与・人事制度等を聞き出すことが有効です。「今回の退職理由とは別で」と前置きをした上で、「あくまで組織をよりよくするための意見が欲しい」と、会社や仕事、人間関係、給与などのホンネの退職理由を聞き出しましょう。
② 退職者の同僚から話を聞く
退職者からヒアリングができない場合は、同じ部署の同僚から話を聞いてみるといいでしょう。こちらの場合も、部署や同僚たちの粗探しをしていると思われないよう、前向きに「どうすれば退職者は辞めなかったか」意見を聞きたいというスタンスでヒアリングすることで、組織の課題や、人間関係を把握していきます。
③ 退職者の傾向をまとめ、選考基準に反映させる
退職した人材の傾向や共通するキーワードをまとめていきます。結果、自社や部署にフィットしない人材の人物要件が明文化できます。これを採用時の選考基準に反映させれば、定着率の向上につながるはずです。
まとめ

今回の特集はいかがだったでしょうか?退職者のホンネは耳の痛い話かもしれませんが、把握すれば組織改善のヒントがつまっているはずです。特集でご紹介した対応策をご参照いただき、実践頂ければ幸いです。ぜひ参考にしてください。

関連記事・資料