「面接や選考日時のスケジュール調整」は採用担当者にとって悩みの種。たとえば、なかなかスケジュール調整ができず、ずるずる先延ばしになってしまい…そのまま応募者に選考を辞退されてしまうケースも少なくありません。
採用担当者の55%が「選考期間が長引いたせいで、採用の機会損失につながったと感じる」というアンケート結果があります。
- 選考期間が長引いたせいで、採用の機会損失になったケースはありますか?
- それはどのようなケースですか?
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エン・ジャパン自社調べ
また、企業側の事情で「面接1回ですぐ内定を出す」というケースもありますが、あまりに選考期間が短いと、応募者は「誰でもいいのか」「きちんと自分を見て採用してくれているのか」と疑念を持つケースがあり、内定辞退率が高まると感じている採用担当者もいます。 つまり企業都合でスケジュールを長くしたり、短くするのは絶対にNG。いかに応募者の立場に立てるかが鍵を握ります。
- これがベスト!応募者の事情・都合にあわせたスケジュールを!
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応募者の要望に合わせて、変幻自在に選考期間を動かす、これが理想的です。たとえば、非常に多忙な現職のエンジニアや、遠方からの応募者、面接のために度々足を運ぶことが難しい方など、1日で2次面接、3次面接まで行ないましょう。
また逆に、「他社も受けており、そっちの結果が出ないと結論を出せない」という応募者の方には、相手の動きに合わせて選考期間を置く。
このように応募者主体の企業姿勢は、やはり応募者に伝わるものです。「どうしても採用したい人」には、貴社の本気度を伝えましょう! - これがベター!職種・ポジションに合せた選考スケジュールを!
- 変幻自在の調整は無理!という場合、次善の策として、成功確率が高いとされる“一般的な選考期間”を守ることをおすすめします。選考期間は、キャリアや職種、ポジションによって異なります。
若手未経験 | 応募~内定まで 2週間以内 |
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事務系職種 | |
技術系経験者 | 応募~内定まで 1ヶ月以内 |
管理職・役職者 |
実際の入社となると、在職中の人材であれば、内定から最低でも2週間は必要です。それなりの上位のポジションに就いていた人材であれば、1ヶ月~3ヶ月程度みておく必要があります。
立つ鳥跡を濁さず。まだ退職意向を前職の会社に伝えていないのに、スグ入社できる人材は要注意。引き継ぐことがないか、引継ぎもせずに職場放棄している可能性もあります。
適切な選考期間を実現していく―そのためには、自社において関わる部門&携わる人(担当者、決裁者、責任者など)との調整やスケジュール設定の徹底に尽きます。
選考が長くなることの弊害は「面接のキャンセルや辞退」「内定辞退」といった形で表れます。このことを関わる部門と携わる人にもよく分かっていただき、良い人材をスムーズに採用、入社させるために協力を仰ぐことが必須です。
- グループウェアを活用する!
- 応募から面接、内定出しまでの手順を資料にまとめ、社内のグループウェアに公開。各現場における採用基準をあらかじめ確認して、応募者のプロフィールから適切な部署に人事で振り分ける。(各部署の採用担当者を明確に決めておくのも必須)。
- 人事部門と現場が同日に面接を実施!
- SEの採用で、人事部門と現場で同日に面接を実施。結果、採用期間を短くでき、また応募者も何度も足を運ばずに済むため、特に遠距離・現職者について採用に至るケースが多い。
- 人事主導で書類選考を実施!
- いちいち、担当部署にお伺いを立てるのではなく、求める人材などを事前に良くすり合わせる。そうすることで書類選考を人事で主導でき、スピードも速まった。
- 面談の場で可否を即答するように努力(キャリア採用で急募の場合)
- 適切な採用基準を明確にし、理解を得た上で「確認したいことを全て確認している」と意思表示。その結果として、面談の場で可否を即答するようにした。互いの「どういった人材でなければ採用できないか」の共通認識があるため、結果を受け入れてもらえた。また、結果待ちの間に他社から内定が出てしまったということもなかった。不採用でも「待たされなくて済んだので良かった」という応募者の評価もあった。