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さらに続く物価高とAI普及!最新データから読み解く求職者の仕事選びのホンネ!

求職者の心理 2026

公開日 2026/4/1
更新日 2026/4/1
要約すると
  • 求職者の仕事選びの軸は、「自分にできそうか」「希望の条件」「給与アップ」がTOP3
  • 「物価上昇」と「AI普及」が、キャリア観に及ぼした変化は?
  • 「仕事選びの軸」と合致しているかは、「転職サイト」「企業ホームページ」「社員クチコミサイト」で確認する人が多い
監修者
「人事のミカタ」編集長/第二種衛生管理者/認定心理士
手塚伸弥
2001年から人材系企業にて求人広告・採用広報ツールなどのコピーライター、クリエイティブディレクターを経て、2014年エン入社。以後、編集長として採用・人事労務・雇用関連の調査や情報発信を行なう。
はじめに

2026年を迎え、日本の労働市場における「人手不足」はさらに難しいフェーズに入っています。

正社員が不足していると感じる企業は多く、不足感はコロナ禍前を遥かに上回る水準。いわゆる「2025年問題」を経て、労働力人口の減少が顕著になり、事業継続が困難になる「人手不足倒産」の報道も聞こえてきます。

人材の獲得競争が激化する今、企業は良い労働条件を提示するだけでなく、今まさに仕事を探している方々が何を考え、どのような不安を抱いているのかを深く知ることが、採用成功の第一歩になるはずです。そこで今回は、最新の調査データを踏まえた「求職者の心理」について、ご紹介します。

求職者の仕事選びの軸は、「自分にできそうか」「希望の条件」「給与アップ」がTOP3。

Q あなたが大事にしている「仕事選びの軸」を教えてください。

アンケート手法:WEBアンケート
アンケート期間:2025年10月1日~2025年11月3日
有効回答数:2,162人
※『エン転職』会員に対するアンケート「求人選びの軸について(2025年版)」の結果を引用

転職を考える求職者2,000名超に実施したアンケートにて、「求人を選ぶ際の軸」について聞いた結果、以下の3つが上位を占めました。

1 自分にできそうか:64%
2 希望の条件(勤務時間・休日休暇など)があるか:54%
3 給与(年収)アップできるか:50%

首位の「自分にできそうか」については、「前職で合わない職場に辟易したので慎重になっている」「未経験でもチャレンジできるかを知りたい」といった声が多く見られました。応募をためらわせないための「仕事内容の詳細な開示(仕事の流れや難易度)」と「教育体制などの訴求」が、2026年の採用でも引き続き重要になっていることがわかります。

次点の「希望の条件」については、「子どもの進学に合わせて家族の時間を大切にしたい」「大切な人の冠婚葬祭に気兼ねなく参加できる環境を選びたい」など、単に「休みや条件が良ければ良い」わけではなく、ライフステージの変化に沿った働き方を求める声が散見されます。

また3位の「給与アップ」を挙げる人が50%に達している点には注意が必要です。物価高の影響もあり、生活面を安定させるためにも重視する人がじわじわ増えている状況です。長引く物価高や社会保険料の負担増を背景に、「今の会社では給与が上がらず生活が苦しい」「物価指数に追いつきたい」という求職者のホンネも聞かれます。

「物価上昇」と「AI普及」が、キャリア観に及ぼした変化は?

ここ数年の社会情勢の変化は、求職者のキャリア観にも静かな影響を与えているようです。特に「物価上昇」と「AI普及」が、仕事探しの軸に影響が出ているかどうかを聞いていきます。

Q 近年続く「物価上昇」や、「AI(人工知能)・ロボットの普及」を経て、「求人選びの軸」は変わりましたか?

Q 「物価上昇」「AI(人工知能)・ロボットの普及」によって、どの「求人選びの軸」をより重視するように変わりましたか?

物価高やテクノロジーの普及によって、約3割強の方が「仕事選びの軸が変わった」と回答。

物価上昇の影響
  • 「以前の給与水準では生活が苦しくなった」という声が目立ち、よりシビアに条件を比較する傾向が強まっていると捉えられそうです。
AI普及の影響
  • 「今の仕事がAIに代わられるのではないか」という不安がある一方で、「AIを使いこなせる環境で、新しいスキルを身につけたい」という前向きな意欲を持つ方も少しずつ増えているようです。

人手不足によって「生産性の向上」が求められる2026年において、求職者もまた「自分の市場価値をどう守り、高めていくか」を真剣に模索している時期が来ているようです。フリーコメントでも、以下のような声が集まりました。

求職者のホンネコメント
  • 物価高により給与が今まで通りでは生活できなくなってきているので、前職より高めのところを探している。32歳女性
  • 自身にとっては比較的負担の少ない職種でも、あまりにも給与が低いと応募する気にはなれない。続けられないと元も子もないのは承知だが、多少負担があると感じてもそちらを選ぶ。35歳女性
  • 今の仕事でも少し給料は上がったが、物価指数には追いついてない。少しでも給料が良いところを考えている。44歳女性
  • AIを通して、より自分の思考を磨くことが簡単になりました。その中で、1人で業務を行う際のブレインとしてAIを活用し、自分にないスキル分野に挑戦し、その上でお給料面にも反映できたら嬉しいと思っております。30歳女性
  • AIを上手く使いこなすようになりたいのでその勉強もできる仕事をしたいと思っています。41歳男性
  • AIにおいて技術がコモディティ化しないためにもマネジメント・ストラテジ視点においての考えも大切になってくるから。29歳男性
「仕事選びの軸」と合致しているかは、「転職サイト」「企業ホームページ」「社員クチコミサイト」で確認する人が多い。

求職者が「その企業が、自分の転職軸と合致しているか」を判断するために、どのような情報を参照しているかを確認しましょう。

Q 「仕事選びの軸」に合致するか、企業を知る上で、何を参考にしていますか?

もっとも多くの人が、確認のために閲覧すると回答したのは「転職サイト」。次いで「企業ホームページ」、「社員クチコミサイト」と続きました。

改めてとなりますが、求職者はまず転職サイトで企業に興味を持ち、次に公式HPで信頼性を確認し、最後にクチコミサイトで「裏付け」を取るという行動パターンが定着しています。

転職サイト
  • 募集要項の詳細、求める人物像の把握。
企業ホームページ
  • 事業の将来性、代表のメッセージ、社員インタビューなど「公式な顔」の確認。
社員クチコミサイト
  • 残業の実態、社風、退職理由など「リアルな実情」の把握。

これら3つの情報源で発信内容に大きなズレ(例:求人では「残業なし」だがクチコミでは「サービス残業あり」など)があると、不信感に繋がり辞退を招きます。情報の整合性をチェックし、誠実な情報発信を行うことが採用成功の鍵です。

また、「知りたくても調べられなかった情報」として、「職場の雰囲気・社風」「社員の定着率」が上位に挙がっています。これらは転職サイトや企業ホームページだけでは見えにくいため、面接での対話や社内見学、動画コンテンツなどを通じて、いかに「負の情報」も含めたリアルを誠実に伝えられるかが大事です。入社後に感じたギャップによる「こんなはずじゃなかった退職」の防止にもつながりますので、求職者目線でギャップのない情報発信ができているか確認することをお勧めします。

求職者のホンネコメント
  • 労働環境、雰囲気や福利厚生の利用頻度、企業ホームページや採用ページには記載のない社内の規定等について知ることができて参考になる。37歳女性
  • 企業サイトの中に、社員の方のインタビュー記事や働き方の例が紹介されているので、企業の雰囲気を垣間見ることができます。30歳女性
  • 企業YouTubeチャンネルの更新頻度、動画編集技術、どこまで採用に意気込みがあるかなども参考のポイント。37歳女性
  • 転職フェアに参加した際に、自分が本当に優先させたいことを改めて確認することができた。26歳女性
  • エージェントさんの情報をもとにさらに自分でも深く会社について知るようになった。25歳男性
  • 現在勤めている会社で自分が求人募集のためのインタビューを受けたが、やはり悪いところは言えない雰囲気がありました。他の会社でも、実際のところを知るのは難しいのでは…と疑心暗鬼になってしまいました。43歳女性
  • 求人票には「残業はほぼありません」と書いてあるのに固定残業代が設定されている企業がそれなりにある。こちらでは調べようがないが、実際は残業が結構あるのだろうと推測している。30歳女性
  • 社員クチコミサイトは参考になるが、どちらかというと不満がある人が書き込んでいるように感じるので、良いと感じている人の意見などフラットな意見がもっと知りたかった。33歳女性
  • 昇給システムが不明。募集要項の年収にも幅がありすぎて困った。35歳男性
おわりに

今回、求職者の心理を紐解きましたが、現在の社会情勢の影響を受けて、「生活を守りたい」「新しい時代に合うスキルを得たい」「自分を受け入れてくれる場所を探している」という想いは、どれも真っ当なものばかりと感じました。

企業側での条件面の改善はもちろん大切ですが、それと同じくらい求職者の不安に寄り添い、丁寧な対話を重ねること。そんな誠実な姿勢こそが、2026年の厳しい採用戦線を乗り越えるための一助となるかもしれません。本特集が、具体的な施策を考えるきっかけとなれば幸いです。ぜひ、貴社の採用活動にお役立てください。

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