年代別の転職動機。20代・30代・40代の1位~3位は全体結果と同じ!
前ページにおいてお伝えした、1位「給与・待遇への不満」、2位「仕事内容への不満」、3位「成長実感が持てない」は、20代、30代、40代別に分けても同じ結果となりました。4位以降で年代ごとに特徴がでておりますので、そちらを確認していきましょう。
20代では、「労働時間の増加」、「他にやりたい仕事が見つかった」が
他年代より高い
上記コメントにあるように、20代では、「労働時間の増加」、「他にやりたい仕事が見つかった」という動機が、他年代より高い傾向が見て取れます。キーワードは「30歳になる前に」。20代でがむしゃらに仕事を頑張った結果、仕事量や時間が増加して不満を感じてしまったり、他職種・他地域に魅力を感じる人が増えるのは、理解できる転職動機でしょう。
30代では、「評価・人事制度への不満」が他年代より高い傾向
30代の転職のきっかけとして、他年代よりも顕著なのは、「評価・人事制度への不満」でした。自社の課題点に気が付き、改善を提案するものの受け入れられない。そんな中堅としての苦労が見て取れます。旧態依然とした企業や、中小規模で社長の意向が強く反映される企業に在籍している30代からのコメントが多く見受けられました。風通しの良い社風や、明確な評価基準を求人情報として提示できる会社であれば、30代のミドル層に響く確率が高まるでしょう。
40代でも、「評価・人事制度への不満」、「上司との人間関係の悪化」が他年代より高い
「給与・待遇」「仕事内容」「成長実感」が、内定受諾と選考辞退の分かれ道
いざ採用、選考が進んでいると、給与・待遇の問題は忘れがちです。しかし、どの年代を通しても「給与・待遇」への不満は常に転職を決意するきっかけとして不動の一位。内定出しをした際に初めて、給与の見込みや昇給・賞与への認識が違っていたと気がつけば、大きなショックを受けるはずです。
もちろん「仕事内容」「成長実感」のすり合わせができていれば内定受諾する転職者もおりますが、競合他社の給与・待遇提示が高ければ、そちらに逃げてしまう可能性は大きくなります。そのために、年収の希望や具体的な金額は、選考の早期段階ですり合わせましょう。早い段階で見込み違いとわかれば、別の方の選考に時間をかけた方が効率的なはずです。上記3点の転職動機を筆頭に、年代ごとの転職動機を見越して、採用成功に繋げてください。
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エン 人事のミカタ 編集長 手塚伸弥
「転職者心理2016」。いかがだったでしょうか?
転職の動機は、選考中、内定受諾の判断、そして入社後にも大きな影響があるもの。特に1位になっていながら確認しづらい「給与や待遇」に関してが、いち早く正直・詳細な情報を応募者に提示し、すり合わせることが重要になります。
転職にかける応募者のホンネを先読みし、汲むことができる企業が、採用難時代において採用を成功させていくはずです。本特集を参考に転職者をイメージし、募集広告の作成や面接、辞退対策などを検討していただければ幸いです。