人事・採用担当者の「ちょっと困った...」をスッキリ解決!
懇親のために会社で行なうイベントを、参加拒否し続ける社員がいます。周りの社員への悪影響もあり、解雇も視野に入れていますが可能でしょうか?
まずご質問の前提として、会社行事(研修を含む社員旅行等)が
強制参加のものとしてお答えします。
勤務時間内で、強制参加である会社行事に対して、不参加が続く
社員は、以下の条件を満たすことで解雇できる可能性が高まります。
1.会社の行事に協力的ではなく、不参加を繰り返していること
2.不参加の行事の日時および不参加の理由を記録していること
3.会社がその社員に対して、教育・指導をおこない、
その事実および日時を記録していること
4.会社の行事に参加しないことによって、業務の遂行に具体的な
支障があった事実を記録していること
5.該当社員より協調性・勤務態度が悪い社員を不問にしていないこと
※特に、過去の判例等では、3および4が重視される傾向があります。
※3については、会社は社員に対し教育・指導を行う義務がありますので
まずは、行事に参加する意義等の説明を行い当該社員の言い分も聞いた上で
口頭による指導→面談→指導面談を繰り返し行う必要があります。
実施時には、指導等の事実と日時の記録をとります。
※4について、協調性に欠ける行為によって業務にどのような影響を
及ぼしたのかを具体的事実を記録しておくことで
解雇の正当性を主張できる可能性が高くなるでしょう。
強制参加とは逆に、任意参加の行事の場合、参加の義務がない
(=勤務時間外)社員に対し、会社命令として強制的に時間拘束を
すると強制労働と判断され、法律に違反する可能性があります。