何度注意しても遅刻が改善されない社員を減給にすることはできますか？

遅刻は労働契約に基づく労務提供義務の不履行であり、職務怠慢にあたります。処分としては比較的軽微な譴責処分程度とするのが一般的ですが、これが繰り返されることにより業務に重大な支障を及ぼしたり、職場秩序を害すような場合には、減給等の懲戒処分も可能です。

処分の方法として、いきなり減額処分とするのではなく、注意指導を行いながら一定期間を設けて改善を求めます。一定期間を経てもなお改善の見込みがないようであれば、懲戒処分としての減給制裁を行います。懲戒処分は、就業規則に規定される懲戒事由に基づく処分とし、処分内容も就業規則に規定しておくことが必要です。

尚、減給制裁については労働基準法により制限がされてており、1回の額が平均賃金の1日分の半額を超え、また減給額の総額が1賃金支払期の賃金総額の10％を超えてはいけませんので、ご注意ください。