採用難は依然として続く?採用成功に向けた企業努力が欠かせない時代へ。
2014年6月の有効求人倍率は1.10倍と19ヶ月連続で改善。22年ぶりの高水準となり、バブル崩壊以降で最高値となった2014年5月(1.09倍)を更に0.01ポイント上回る値になりました。
依然として採用難易度は高く、人材不足がより深刻な問題に。人事担当者からは「なかなか応募してもらえない」「選考辞退されるケースが増えた印象」「転職者の企業を選ぶ目がかなり厳しい」といった悩みの声が多く寄せられています。
企業有利だった時代の意識で採用活動を行なっても、なかなか成功しない昨今の「転職売り手市場」。転職者側としては、転職の選択肢が増えている、ということでもあります。
そのような中、転職者はどのようなポイントで会社・仕事を選んでいるのか?また、どのような転職活動を行なっているのか?ここを押さえることが、採用成功への近道になるはずです。
転職者は「会社」「仕事」のココを見ている!
まず、把握しておきたいのが、「どんなポイントで転職者は会社・仕事を選ぶのか?」ということ。ここを把握することで、採用したい人材に向けたアピールにつなげることができます。早速アンケート結果を見ていきましょう(エン・ジャパン自社調べ/転職意向者5955人が回答した意識調査)。
Q 転職活動において、どのようなポイントで会社・仕事を選んでいますか?
20代
1位…スキルアップ・キャリアアップができるかどうか?
2位…働きやすい環境か?(会社の評判、社風、給与、待遇、残業時間、離職率など)
3位…経験・スキル・知識が活かせるかどうか?
30代
1位…働きやすい環境か?(会社の評判、社風、給与、待遇、残業時間、離職率など)
2位…経験・スキル・知識が活かせるかどうか?
3位…将来性・安定性のある企業かどうか?
20代は「スキルアップ・キャリアアップ」を会社・仕事選びのポイントとして見る傾向がありました。その中でも印象的だったのは、「新しい仕事にゼロから挑戦したいが、できるか不安」といったコメントです。
たとえば、キャリアの浅い20代に応募をしてもらいたい場合、不安を払しょくするためにも「経験・スキルを問わない理由」「教育制度の有無」などを伝えていくことが重要です。
また、30代になると、結婚して家庭を持つ転職者が多くなるためか、給与や待遇、職場環境においてよりリアルな情報が知りたいという傾向が見られました。「将来性・安定性のある企業か」という声が多いのも、「もう何度も転職はできない」「できるだけ1社で長く働きたい」といった心理の現れと言えます。
20代でも、2位に位置している「働きやすい環境か?」という部分。「ブラック企業かどうか慎重に見極めたい」といったコメントも多く、社会的にも注目される労働条件や社内環境の問題だけに、転職者の目はより厳しくなっています。「求人情報をどう伝えるか」だけではなく、社内風土や福利厚生・待遇面などに対する既存社員の満足度向上も、重要なポイントといえます。
アンケート方法:Webアンケート 回答数 :5955名