中途採用ノウハウ、ユーザー調査、法改正情報が満載!
「応募者から辞退されることが増えた…」。
そんな人事担当者や経営者の声が多く聞かれる2025年。1月の全国平均の有効求人倍率は1.26倍と前月を0.01ポイント上回り、各社求人を増やす動きが見られます。また、物価高の影響で、求職者側は条件面の向上を目指した転職活動が加速する状況。求人を出しても選考辞退に繋がりやすくなっています。
とはいえ、求職者側の調査を見ると、選考辞退の理由の上位に「面接」がランクイン。せっかくの応募者を、面接の内容でみすみす逃がしてしまっている企業が少なくありません。そこで今回は「炎上する面接、ファンができる面接」と題し、炎上したマズイ面接と、逆に企業のファンになり入社意欲を高めた面接の事例をご紹介。すぐ真似できるポイントもあり、ぜひ参考にしてください。
まず、転職活動において選考辞退をしたことが「ある」と回答した人は全体の61%。過去の調査と比較して、辞退の割合が増加傾向にあります。
アンケート手法:WEBアンケート
アンケート期間:2023年5月29日(月)~6月27日(火)
有効回答数:8,622名
※『エン転職』会員に対するアンケート結果を元にしています。
次に、辞退をしたタイミングを聞くと、もっとも多かったのは「面接前の辞退」。とはいえ次点は、僅差で「面接後の辞退」でした。具体的に「面接後に辞退」した方に理由を聞くと、「求人情報と話が違った」「他社の選考が通過した」という理由の次に「雰囲気が悪かった」「面接官の態度が悪かった」という回答が多く集まっています。
「求人情報と話が違った」と「他社の選考が通過した」も看過できない理由ではありますが、「雰囲気」「面接官」の問題は、時間とコストもかけて求人を出している企業側として特に改善すべきポイントでしょう。これだけ採用が難しい局面で、みすみす応募者を逃しているという状況はもったいないとしか言えません。
また、SNSや個人ブログ、掲示板などで求職者も自由に情報発信ができる今、面接内容が外部に流出して炎上してしまえば、企業イメージが大きく損なわれるリスクがあります。
企業の顔となる面接官のマナーが悪いことは、企業全体としてヒドイ会社だと受け取られやすいことがわかります。「こんな人とは働くことができないと思った」というコメントが数多く集まりました。面接官になる人への指導・教育や、面接官を複数にして言動をチェックするなど、応募者視点で「どう受け取られるか」は特に気をつけるポイントです。
面接担当者が多忙で、急な予定変更などはよく起こることですが、その際に代わりの担当者への対応依頼や共有が抜けることで、大きな不満につながるケースも散見されました。代替要員が少ない中小企業としては難しい瞬間もありますが、応募者ファーストで予定変更の連絡を入れる等、不信感を持たれないようにしましょう。
差別的な質問や、セクハラに該当する会話をされた不快だったというエピソードもいまだに多く集まりました。企業側としては悪気がない場合や、アイスブレイクのつもりで出身地を聞いてしまう方もよく見られますが、基本的には就職差別につながる質問です。辞退に直結しますので、聞かないようにしましょう。
▼【参考】絶対に聞いてはいけない!「NG質問集」
https://partners.en-japan.com/qanda/desc_9/
面接官の態度の悪さも、辞退理由の中でも頻出ワードとなりました。挨拶がない、失礼の他、ストレス耐性を測るための圧迫的な態度や、相手の出方を試すような質問をするケースもあるようですが、ほとんどの応募者は快く思っておらず、会社のイメージが大きく下がっているのが実情です。
面接があっという間に終わったという声も、辞退につながったエピソードとしてよく見られました。「何を評価されたのかわからない」という不信感につながるため、応募者との対話を大切にし、きちんと職務遂行能力を判断するとともに、評価したポイントを伝えられるようにすると良いでしょう。
面接官だけではなく、社内の雰囲気も感じ取るのが応募者です。面接担当者にとってはいつもの光景であっても、初めて社内に来訪する応募者にとっては雰囲気の悪さは如実に伝わるもの。第三者視点で見直して、「来訪者への挨拶」だけでも改善すべきポイントです。
マズイ面接の20例、いかがだったでしょうか?では、逆にどんな面接をすると好印象になるのか、求職者に聞いたエピソードを確認していきましょう。
応募者のことを理解しようと努めることや、ちょっとした配慮をしている企業には、ファンができていることが分かります。たとえ選考を通過しなかったとしても、好印象を持ってもらうことはこれからの企業として大事なポイントです。スグに真似できることも多く、ぜひ参考にしてください。
今回の特集「炎上する面接、ファンができる面接」はいかがだったでしょうか?マズイ面接エピソードも、ファンができる面接エピソードも全て求職者が投稿した実話です。もし、選考辞退が多いなと思ったら、ぜひ本特集を参考に、面接改善に着手してみて頂ければ幸いです。