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メンタル不調に対する3段階の予防策。1次~3次、それぞれの内容とは?
3段階の予防策について
メンタルヘルス対策に取り組もうと考える企業の多くは、実際に自社にメンタル不調の社員が現れたことをきっかけにしています。そのため、メンタルヘルス対策と言うと、上図にある[2]2次予防の「メンタル不調の早期発見と対処」をイメージする方が多いかもしれません。しかし、メンタルヘルスの予防は、未然の防止と、職場復帰まで含めた3段階の予防があるのです。[2]2次予防、ひいては[3]3次予防はあくまで対処であり、本当に効果的な対策は、問題の根幹を絶つ[1]1次予防と言われています。それぞれの段階ごとの予防について、下記にて説明していきます。
11次予防<未然防止および健康増進>
一次予防とは、一言で言えばストレスを発生させない職場を作る取り組みのことです。仕事量や組織形態(命令系統、人材配置)、仕事環境(温度・湿度、照明、騒音他)、仕事方法(執務スペースや作業姿勢、身体や感覚器官への負荷)等、ストレス要因となる職場環境の問題点を把握し、できるものから改善していきます。

職場の問題点を発見するためには、現場で働く管理監督者や社員自身へのメンタルヘルス教育が有効。特に管理監督者は、職場改善を行なう上でのキーパーソン。メンタルヘルスの基礎知識をしっかり持ってもらうことで、職場の問題把握や改善を推進するポジションを担うことが可能です。また、社員全員に自身のストレス管理方法を学ばせること、ストレスチェックを促すことは、メンタル不調の未然防止や健康増進に繋がります。2次予防・3次予防はあくまで対処療法。そう考え、1次予防でストレス要因を根幹から絶っていくことが、中長期的なメンタル不調の予防において重要と言われています。
22次予防<早期発見と対処>
2次予防は、重度な精神疾病を引き起こさぬよう、早期段階で不調を把握・発見し、対処するための取り組み。具体的には、メンタル不調者本人・上司・同僚への気づきの支援や、ストレスチェック、検診、相談窓口などの体制整備を行います。

一般的に、社員の行動や言動の変化に真っ先に気がつくのは、職場の上司や同僚。特に、部長・課長など管理監督者には社員の健康を守る義務があり、異変を感じた際に該当社員との対話や検診を促す必要があります。ベテランの監督者であれば経験上、身に付いているかもしれませんが、若手監督者や多忙なプレイングマネージャーのいる職場、メンタルヘルス教育が行われていない職場では、人事からの啓蒙や支援が鍵になります。また、人事が社員の勤怠データを確認できれば、不自然な遅刻、欠勤、早退に気づき、監督者にアラートを発信できるため、現場と一緒に予防に携わることができるのです。

管理監督者による該当社員との対話の結果、注意したいのは「病気」・「休職」の判断。素人判断ではなく、必ず産業医もしくはそれに代わる医師の判断を仰ぎましょう。対処に迷う場合の相談窓口としても、常日頃から社内外の保健スタッフ・カウンセラー・産業医他と連携できる体制構築を進めていくことをお薦めします。
33次予防<治療と職場復帰・再発予防>
3次予防とは、実際にメンタル不調を発症してしまった社員の治療と、休職後の職場復帰・再発予防段階での取り組みです。治療で休職中の社員への精神面でのフォローや、復帰する際のリハビリ出勤の支援、そして再発の予防を行ないます。

休職した社員は、症状の回復への不安はもちろん、回復後に社会復帰できるかどうかの不安を抱えています。また、真面目な社員ほど休職することで会社に迷惑をかけてしまったと復帰を焦る傾向があります。順調に回復しているように見えても、3ヶ月から半年の期間で、再度不調に陥ることもあり、定期的に面談をする中で、慌てず療養するよう伝えることが大事です。復帰に関しては、休職の判断と同じく、医師の診断結果や見解をしっかりと聞き、本人と相談の上、決めていきましょう。

復職した社員の再発を予防するためにも、復帰後の現場での受け入れ体制を作っておくことも重要なポイントです。無理をして、不調を再発してしまい離職するケースは少なくありません。そのため、しばらくは納期の厳しい仕事や復帰前と同様の仕事を任せることは避けましょう。短時間勤務や制限時間内でできる仕事から始めるなど、受け入れ側の体制ができていれば軟着陸での復帰と再発予防となるはずです。