人事・採用担当者の「ちょっと困った...」をスッキリ解決!
ある社員が経歴を詐称して入社していることがわかりました。本当の職歴では、反社会的勢力と思われる組織・企業での就労があったのですが、内定取り消し、また解雇できるのでしょうか?
反社会的勢力と関係のある組織・企業での就労がわかった場合、一定の要件により、内定の取り消し、解雇をすることは原則としては可能です。
まず、採用時の誓約書に「反社会的勢力との関係を有していない」との条項があり、誓約内容に違反したときは、内定取消、解雇その他の措置を受け入れるなどの記載があるかをご確認ください。
また、履歴書に反社会勢力と思われる組織・企業の記載がなかった場合は、経歴詐称を理由とする内定取消しも考えられます。
就業規則などにおいて懲戒解雇事由として反社会的勢力を排除する規定がある場合には懲戒解雇の可能性もありますが、反社会勢力とのかかわりの程度によっては、解雇が困難となる場合もあり得ます。
今回のケースに対処する場合、採用時に誓約書等の提出を求めたり、就業規則に反社会的勢力を排除する旨の条項を設けておくことが重要となります。