個人情報の保護の観点からは、中途採用を実施する際に注意すべき点はありますか？

募集・採用等の段階での個人情報の保護に関しては、職業安定法により、労働者の募集を行う者等は、労働者の個人情報を業務の目的の達成に必要な限度で収集し、また、収集の目的の範囲内でこれを保管・使用すること、個人情報の管理のために適正な措置を講ずることを義務づけられており（5条の4）、指針においてより具体的な措置が定められています（平11.11.17労働省告示141号第４）。

ですので、例えば中途採用に応募してきた応募者の履歴書等を、自社では採用できないが、グループ会社であれば採用可能かも知れないからと言って、応募者本人に断りなく、他社に開示することはあってはなりません。このような行為は「収集の目的の範囲」を超えたものになります。

また、応募書類・データ類の管理に関しては、あらかじめ保管期間・保管方法を定めておいて、一定期間を過ぎたら破棄することが望ましいでしょう。