人事・採用担当者の「ちょっと困った...」をスッキリ解決!
障がい者雇用についての質問です。弊社が想定している業務を遂行してもらえるかどうか不安なため、一度試用期間として雇用を開始し、万一難しそうであれば2~ 3ヶ月後に雇用契約を解消することを検討しています。問題ないでしょうか?
試用期間があることを採用募集の段階で要件に入れておき、試用期間中は定期に状況を確認・教育指導を行った結果、継続して業務を遂行する事が難しいとの判断に至った場合、試用期間満了時に雇用契約を解消することは可能です。
ただし試用期間であっても雇用契約を解消する場合は、少なくとも30日以上前に通知をし、解雇予告の制限に違反しないようにする必要があります。
また障がい者については「トライアル雇用」として採用するという方法もあります。「障害者トライアル雇用」は、障害者を原則3か月間試行雇用することで、適性や能力を見極め、継続雇用のきっかけとしていただくことを目的とした制度です。労働者の適性を確認した上で継続雇用へ移行することができ、障害者雇用への不安を解消することができます。また、この制度の利用に当たっては助成金を受けることができます。
試用期間との違いは、期間満了時の扱いになります。「トライアル雇用」は期間満了により雇用契約が終了します。期間の定めのない常用労働者として本採用することが前提ではありますが、必ずしも本採用する義務はありません。
これに対して試用期間は、試用期間満了時に本採用に至らない場合は上記の通り、解雇の扱いとなります。試用期間中は教育期間でもあり、十分な教育をし確認・指導をしながら、それでも改善されなかったという「正当な事由」が求められますので、ご注意ください。