人事・採用担当者の「ちょっと困った...」をスッキリ解決!
外国籍の方の採用を考えています。雇用までの手続きや注意点について教えてください。
外国籍の方を採用する場合、まずは適法に入国し在留しているか、また従事する仕事に適したビザを取得しているかを、採用前に事前に確認する必要があります。万が一適法に在留し就労できない状態の外国籍の方を雇用すると、雇用した会社も罰せられる事となりますのでご注意ください。
■入国要件の確認
パスポートの期限は切れていないか?
入国査証(ビザ)を受けているか?
■就労資格の確認
どの種類の在留資格を認められているか?
就労が認められない在留資格の場合は資格外活動許可を得ているか?
■在留期間の確認
在留資格ごとに定められている在留期間を超えていないか?
■現住所の確認
外国人登録証が発行されているか?
登録証の住所は、現在住んでいる住所として登録されているか?
外国籍の方は日本人に比較すると契約面で細かくチェックする傾向があります。法律で定められた内容はもちろんの事、仕事の内容や条件など細かな点まで雇用契約書で定め、企業と外国籍の方双方で納得した形で就業してもらうよう準備されることをお勧めします。尚、雇用契約書や就業規則は最低でも英語のものを、英語を母国語としない国の方を多く雇用している場合は母国語のものを用意されるとよいでしょう。
また外国籍の方は、自己の能力や適性について強く主張する傾向や、あいまいな指揮命令を嫌う傾向があります。自己の能力や適性について主張してきたときは、その根拠をしっかり確認することや、業務上の指示は具体的に明確に行い、メール等でも記録を残しておくことなどを意識されるとよいかと思います。
外国籍の方はとても就業意欲が高く勤勉ですが、異なった文化や習慣、仕事の仕方の違いなどから摩擦が生じ、労務トラブルに発展してしまう事もあります。日本人の常識が外国籍の方にも常識であるとは限らないということを、日頃から十分に留意する事が、外国籍の方を雇用し上手く活用する秘訣ではないでしょうか。