台風接近！帰宅命令はどうする？有給か無給かの判断軸も教えてください。

台風や突然の大雨が増える夏。公共交通機関の遅延や休止を見越して、会社から社員に対して帰宅命令等を出す際の判断軸や、有給なのか無給なのかについて教えてください。

帰宅命令を出すか出さないかは法律上で決まりはありません。また、会社都合か否かにより有給か無給かに分かれます。

まず、台風や災害が近づいている際、会社から社員に帰宅命令を出すか否か、出すタイミング等も含めて法律上決まりはなく、会社の判断に任されています。

とはいえ、会社には社員への安全配慮義務があり、台風などの災害発生時に、生命や身体の安全確保について最善を尽くす必要があります。

原則として、災害時など不可抗力によって事業の運営が不可能になった場合は、命令によって就業しなかった時間を「無給」扱いとして差し支えありません。

一方、交通機関が止まる恐れがあったため、「午後2時以降に順次帰宅」と命令を出した場合、実際はまだ働ける状態であり、「会社都合」で社員を帰宅させることになるため、休業手当などの「有給」扱いとする必要があります。

ちなみに、会社からの命令でなく、「社員に帰宅の判断を任せる会社の命令に準じた意思表示」の場合は、帰宅するかどうかが社員の判断になるため、休業手当の支払い義務や労働時間のみなしの扱いは「ない」とされています。

ぜひ参考にしてください。