人事・採用担当者の「ちょっと困った...」をスッキリ解決!
社内で女性活躍を推進したいものの、女性社員が近年に採用した若いメンバーしかおらず、「社内で目指すべきロールモデルがおらず、自分たちが活躍していく姿を描くことができない」という声がありました。
実際に参考になる社員がいない場合は、ロールモデルは作れないのでしょうか?もし可能な場合は、作り方を教えてください。
●結婚・出産を機に女性社員が退職しやすい
●元々、女性をあまり採用できていない
●女性管理職が少ない(いない)
そんな中小企業における女性活躍の課題として多いのが「ロールモデルの不在」です。
事実、先日「人事のミカタ」で実施した「女性の活躍推進」に関する調査でも、自社の女性活躍の最も大きな課題として「ロールモデルになる女性社員がいない」と答えた人事が多い結果になっています。
https://partners.en-japan.com/enquetereport/182/
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■ロールモデルとしてふさわしい人とは?
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ロールモデルとは、社員各自がモデルにしたい人材のことであり、性別や職位など特定の人物のことを指しません。
一般的にロールモデルとしてイメージするのは、豊富な経験を有する管理職や、リーダーシップを発揮して働いている人かもしれません。
もちろん、こうした人材は男女問わずロールモデルになります。しかし、厚生労働省の調査で、働く女性のロールモデルとして好ましい人物を聞くと、1位は「仕事と私生活のバランスをとりながら働いている人」となっています。
第1子誕生時に約5割の女性が離職している事実を踏まえても、それだけ仕事と出産・育児の両立は難しいもの。仕事と出産・育児の両立ができている人はロールモデルになり得る人材となります。
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■社内にロールモデルがいない場合
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社内にロールモデルが存在しない場合、社外のネットワークを活用し、関係会社や女性活躍の促進を先進的に行っている企業において、ロールモデルになる人材を見つけることも可能です。
場合によっては、他社のロールモデルになっている方を、自社の講演会や研修に招き、これまでに遭遇した課題をどのように克服したか等、話を聞くことも女性社員にとって良い刺激になるでしょう。
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(補足)ロールモデル発見のためのチェックリスト
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社内に本当にロールモデルとなるような存在がいないのかどうか、研修などの機会に、女性社員に以下の項目をチェックしてもらいましょう。
□1.自身の能力で伸ばしたい点、この先どのように働いていくか、
不安な点を書き出す。
□2.自分の観察できる範囲で「印象的な人」、「自分よりも高いレベルの能力を
発揮している人」、「学びたい行動ができている人」を書き出す。
※その場合、1人である必要はなく、色々な人の良い点を見る。
□3.社内にいない場合は、グループ会社や社外に目を向けて探す。
□4.見つけたら、その人の行動の特徴を分析する。
□5.その人の特性を自らの行動にあてはめて実践する。その行動の根拠を考え、
真似ることによって、行動パターンを会得する。
(参考)厚生労働省「女性社員の活躍を推進するためのメンター制度導入・ロールモデル普及マニュアル」
※2023年4月11日時点の情報です。内容は変更となる場合があります。