人事・採用担当者の「ちょっと困った...」をスッキリ解決!
忘年会の帰り道、営業社員が顧客リストが入った社用パソコンを電車に忘れ、紛失したと報告がありました。処分できますか?
「飲み会の帰り道、タクシーか電車内にパソコンを置き忘れてしまった...」
個人情報が含まれる顧客リストやデータを社外に持ち出し、そのまま紛失してしまう過失事例が後を絶ちません。数ある個人情報流出の中でも、原因の3割にも上るのがこの「紛失」。約2年ぶりに忘年会・新年会が増える今、戦々恐々とする企業も多いのではないでしょうか。
まず、顧客情報や社内情報を社員が漏洩させてしまった場合、就業規則で規定されていると、何らかの懲戒処分を行なうことが可能です。
どの程度の懲戒処分にするかは、違反の内容と沿う必要があり、重すぎる処分の場合は裁判所によって無効と判断される可能性もあるため、ご注意ください。
一方、企業に対して罰則の適用や責任追及がされる可能性もあります。
「安全管理措置義務」、「従業員に対する監督義務」、「委託先に対する監督義務」に違反した場合には、国から是正勧告や改善命令、さらに改善命令にも違反すると懲役や罰金など罰則も。
民事上で個人から損害賠償請求をされてしまった場合は、被害者への賠償や社会的信用性の低下などが発生することに。個人情報の漏洩によって被る企業のダメージは甚大です。
年末年始の情報漏洩を防ぐためにも、社員への啓発を進めていきましょう。
<監修>-------------------------------------------------------------
手塚伸弥|『人事のミカタ』編集長/第二種衛生管理者/認定心理士
2001年から人材系企業にて求人広告・採用広報ツールなどのコピーライター、クリエイティブディレクターを経て、2014年エン・ジャパン入社。以後、編集長として採用・人事労務・雇用関連の調査や情報発信を行なう。
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