人事・採用担当者の「ちょっと困った...」をスッキリ解決!
中途採用を行ない、採用内定を伝えた応募者に、本人合意のもと入社承諾書を送付しましたが承諾書の返送がなく、入社予定日前日に一方的に内定辞退の連絡がありました。
口約束とはいえ、契約が成立していると思うのですが、このような場合、入社の準備等を行なう為の経費が発生しており、内定辞退した応募者に費用の請求をすることは可能でしょうか。
一般的には、「入社承諾書にサインをした段階」で労働契約を「締結した」ものとして扱われます。
そのため、今回のケースでは、口約束があったとはいえ入社承諾書の手続きが進んでいないこともあり、内定辞退の理由が家庭の事情などであれば損害賠償請求は難しいと考えられます。
入社承諾書にサインをした後に、内定を辞退することは「労働契約を解約する」ということになります。こちらは民法において、いつでも解約の申し入れができることになっています。会社に対して解約の意思を伝えてから2週間後には契約が解消されると定められています。
過去、会社が内定辞退者に対して、採用費用などの損害賠償請求を認めた裁判例もあります。しかしながら、「内定辞退が著しく信義則上の義務に違反する態様で行われた場合に限り、損害賠償責任を負う」という結論になっていて、あまりにも常識に反するような態様で内定を辞退した場合でなければ、損害賠償請求は難しいと考えてください。