人事・採用担当者の「ちょっと困った...」をスッキリ解決!
近年、記事などで話題になる「モンスター社員」について教えてください。
具体的には、
「自分を正当化するために周囲を攻撃する」
「非を認めず、反抗的な態度をとる」
「無断欠勤や遅刻が多い」
「業務をサボる」
など、勤務態度の不良や、社内外とのコミュニケーションに問題を抱えた社員のことを指します。
------------------------------------
モンスター社員、4つの特徴
------------------------------------
●自信過剰
過度に成果を主張し、上司・部下問わず自分のことを認め、尊敬されることを求める傾向があります。
自分のことを過大評価したり、自己を正当化するための行動が見られます。たとえば自分の仕事の成果を誇張して伝えたり、根拠のない自信をもち「自分は選ばれた人間だ」と主張し、それが認められないと感情的になるなど周囲を振り回します。
●問題を回避する
ミスを認めることや問題と向き合うことが極端に苦手。
ミスを認めることが「出来る自分」の評判を落とすことになるため、ミスを隠そうとしたり、他の社員や環境のせいにしようとするなど、他責で物事を捉えます。
また、批判や拒絶されることを極端に恐れることから、新しいチャレンジには後ろ向き。出来そうもないと思った仕事は周囲に押し付けるなど、仕事に対して消極的な姿勢を示す事もあります。
●自分のやり方にこだわる
モンスター社員は、人によって態度を変える一面もあります。
自分にとって利益になる、自分より立場が上の人にはへりくだり、自分より弱い立場の人には横柄な態度をとるなど、人によって態度を変えます。自分が有利に評価される、認められる環境を作るために周囲をコントロールしようとするモンスター社員の言動は、組織の雰囲気を悪くします。
●自分の非を認めない、他責
仕事で何かミスがあった際、モンスター社員は自分に非があると認めません。
上司や同僚にミスを指摘されたとしても、「ミスが起こるような環境だから」「社員の○○の申し伝えが遅かったから」など、原因を環境や周囲のメンバーの所為にするといった他責な思考・行動が目立ちます。
------------------------------------
モンスター社員がいることの影響
------------------------------------
自己中心的で周囲と協調することを嫌うモンスター社員。こうした問題社員がいることで、「周囲の社員の士気低下」や、最悪の場合「士気低下した社員の退職」が起こることがあります。
退職まではいかなくても、モンスター社員に対して、何かしらの対応も会社に対して、周囲の社員が不信感を募らせることも。注意が必要です。
「近年、モンスター社員を解雇処分にできないか?」とご相談を頂くこともありますが、解雇は懲戒処分の中でも最も重い処分です。余程の事由でない限り、一発で懲戒解雇を出す事は会社側の解雇権の乱用と取られるリスクがあります。
モンスター社員には、注意勧告の実施から始め、問題行動を改めるよう、粘り強く勧告していきましょう。