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Q

同じ仕事をしている「正社員」と「本社からの出向社員」。賃金格差は「同一労働同一賃金」に抵触する?

弊社では、自社の正社員と本社からの出向社員がおり、給与テーブルが違うため賃金格差が有ります。同じ仕事をしていますが、同一労働同一賃金に抵触することは無いのでしょうか?(本社、弊社双方に就業規則は存在しています)

A
転籍出向であれば賃金格差の是正が望ましい。

本社から出向してきた社員が子会社で補助的な仕事に従事していたり、出向先の子会社の社員の方がよく働くにもかかわらず、給与は本社から来た出向社員の方が高いというようなことをよく耳にしますので、ご質問の趣旨は理解できます。結論として、出向してきた社員が「転籍出向」の場合は、賃金格差の是正が望ましいと言えます。以下、詳細の解説をご確認ください。


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出向には、出向元との労働契約を終了し出向先の企業に籍を移す「転籍出向」と、出向元の身分を維持したまま出向先企業で業務を提供する「在籍出向」に分かれます。

●「転籍出向」であれば、出向(転籍)先での賃金制度に従うことになりますので、同一労働同一賃金の考えに沿い、賃金格差は是正されるのが望ましいと考えられます。このような場合でも転籍に伴い給与が大幅に下がる場合は、一定期間の調整給の支給は必要であると考えられます。

●「在籍出向」については、期間を定めて、関連会社や取引先会社への業務指導や援助、または社員自身のための人材開発や人事交流という「目的」があり、給与も出向元の賃金制度に従うことになりますので、同じ仕事をしていているのに出向者の給与が高かったとしても、同一労働同一賃金の考え方を適用するのは難しいと考えられます。
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2019年から施行される「働き方改革」関連法においても同一労働同一賃金の内容が盛り込まれ、様々な議論がされているところではありますが、出向社員や親会社と子会社の賃金格差については、ほとんど議論がされていないのが現状です。今後の動向を見据えると共に、新しい情報があれば公開して参りますので、どうぞご参考ください。



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