みなさんの本音から、人事の「今」が見えてくる アンケート集計結果レポート

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時間外労働(残業)について

残業削減に取り組む企業4ポイント増加
残業している=頑張っているという風土に悩む企業多数
アンケート実施期間:
2015年9月16日(水)~2015年10月13日(火)
有効回答数:
248名

今回は、時間外労働(残業)について伺いました。
残業削減に取り組んでいる企業は全体の83%。昨年の同調査結果79%から4ポイント増加しました。主な取り組み内容は「業務分担やフロー見直し」、「管理職への教育」、「残業の事前申請制」が上位となり、効果も実感されているようです。

今後の残業削減の対応について、「積極的に取り組む」と考えているのは全体の55%。「状況を見て検討する」と答えた38%の企業と合わせれば、9割以上。残業時間削減に対する意識は全体的に高くなっていることが見て取れます。

一方、課題として「残業している人は、頑張っている人」という社内の風土や、属人的な残業理由により「会社として一律の対応が難しい」というフリーコメントが多く寄せられています。一朝一夕では解決しない残業問題。より良い職場づくりの参考としていただけるよう、今後は具体的な事例もご紹介していきたいと思います。

Q1
貴社での平均残業時間(1ヶ月)は何時間程度ですか?
(時季・部署や職種により差がある場合、年間平均・全社平均でご回答ください)
0時間:1%、1~20時間:37%、21~40時間:45%、41~60時間:11%、61~80時間:4%、81~100時間:2%、101時間以上:0%
Q2
Q1 で、1時間以上の残業が発生していると回答された方にお伺いします。
残業が発生する主な理由は何ですか?(複数回答可)
常に仕事量が多いから:52%、取引先からの要望(納期など)にこたえるため:41%、人手不足だから:35%、時季的な業務があるから:28%、年々、業務が複雑化しているから:26%、管理職のマネジメント力不足:24%、従業員の能力不足:17%、業務フローが整備されていないから:15%、事業活動の繁閑が大きいから:9%、景気が良くなって仕事が増えているから:8%、長時間労働を評価する風土があるから:7%、わからない:1%、その他:9%
その他の意見
  • 従業員の自主勉強。
  • 運送業であり時間外はつきまとう。
  • 業務量が属人的になってしまっているため。
Q3
貴社では、残業の削減に取り組まれていますか?
はい:83%、いいえ:14%、わからない:3%
Q4
Q3 で「はい」と回答した方にお伺いします。
残業削減に取り組まれている理由は何ですか?(複数回答可)
従業員の健康のため:79%、生産性向上のため:53%、残業費削減のため:49%、従業員の満足度向上のため:43%、従業員の離職低減のため:31%、部署や職種による繁閑を平準化するため:14%、時季による繁閑を平準化するため:4%、その他:1%
その他の意見
  • 法律に違反しているから。
  • 生活残業抑制のため。
  • コンプライアンス遵守のため。
Q5
Q3 で「はい」と回答した方にお伺いします。
実施している取り組みについてお答えください。(複数回答可)
業務分担やフローの見直し:60%、管理職への教育(時間管理):49%、残業を事前申請させる:48%、ノー残業デーを設ける:31%、残業時間の上限目標を設ける:27%、正社員を増やす:26%、派遣社員・パート社員を増やす:16%、フレックスタイム制など、勤務時間の変更:16%、業務を外注する:15%、強制消灯などの実施:3%、その他:5%
その他の意見
  • 全社員の毎月の残業時間を全管理職へ通知。
  • 業務の効率化をめざす。早く終われば時間内でも帰ってよい。
  • 従業員に対する教育・啓蒙。
  • 36協定内容の周知・徹底。
  • 毎出勤時に管理者が個々の労働時間をチェック。規定を超える時間外には個別指導(記録をとる)。
  • 産業医による過重労働面談の周知と実施。
  • 定時に帰る企業風土の構築。
Q6
Q3 で「はい」と回答した方にお伺いします。
実施している取り組みで、効果的だと感じたものをお答えください。(複数回答可)
業務分担やフローの見直し:40%、管理職への教育(時間管理):35%、残業を事前申請させる:28%、ノー残業デーを設ける:19%、正社員を増やす:15%、残業時間の上限目標を設ける:13%、フレックスタイム制など、勤務時間の変更:12%、業務を外注する:9%、派遣社員・パート社員を増やす:8%、強制消灯などの実施:1%、その他:7%
その他の意見
  • 現時点でありません。
  • 部署の残業増減を管理職者の人事評価に反映させること。
  • 従業員に対する教育・啓蒙。
  • 派遣者に対しては、派遣先担当者との打ち合わせにより削減する。
Q7
Q3 で「いいえ」と回答した方にお伺いします。
残業削減に取り組まれていない理由をお教えください。(複数回答可)
業務・仕事の特性上、これ以上の短縮は難しいから:60%、収益拡大のために、残業はやむを得ないから:26%、経営者の理解が得られないから:26%、従業員の理解が得られないから:11%、残業がほとんどないから:9%、過去に取り組んだが、うまくいかなかったから:3%、その他:20%
その他の意見
  • 管理者のマネジメント不足。
  • 取組みの必要は感じつつも、実行力が不足のため。
  • 風土が変わらないから。
  • 個人の裁量によるものが多いため。
  • 恒常的な人員不足もあり、削減は困難。
Q8
今後、残業時間の削減についてどのような対応をお考えですか?
また、その理由について教えてください。
削減に向けて、積極的に取り組む:55%、状況を見て、取り組みを検討する:38%、積極的には取り組まない:3%、わからない:3%、その他:1%
削減に向けて、積極的に取り組むと回答された方の理由
  • 従業員にとっても会社にとっても、残業をする、させるメリットがほとんどないため。
  • 業務効率を向上させ、生産性の高い企業体質に改善していきたい。また、社員の可処分時間を増やすことで、仕事以外の知識や教養を深めてもらいたい。
  • 長時間労働=残業代=生活給となっている部分もあり削減が困難な面もありますがメンタル不全等会社の安全配慮義務を考慮する必要がある。また、新規採用を行う際に過度な残業は企業イメージを損ねる。
  • 過重労働により、メンタルで休職する社員が増えてきているため。
  • 会社にいる時間が長い人が必ずしも会社に貢献しているとは限らない。
状況を見て、取り組みを検討すると回答された方の理由
  • どうしても季節的に繁忙期はあるので、完全になくすことはできない。
  • 戦略変更に応じ、体制を整え次第、着手する予定。
  • 取引先の要望を断る訳にはいかないため。
  • きちんと時間管理されていないケースがありそうなので、勤怠カードリーダー導入に合わせて見直す予定。
  • 無理な削減策はひずみを生じるおそれがあり、慎重に取り組む必要があるため。
  • 派遣先業務の関係上、なかなか平坦化できないから。
  • まずは執務環境の整備(人員不足の解消)に取り組まなければ、時間外勤務削減はかなり難しい。
積極的には取り組まないと回答された方の理由
  • 従業員全員が経営者の顔色を窺ってしまうため(早く帰りにくい)。
  • 使用者側が、基本給を下げる(上げない)ことで経費削減に取組んでおり、労働者側も勤務内容で評価されることを嫌っているため。
  • 残業は個人の裁量に任せてあるため。
わからないと回答された方の理由
  • 取り組みは継続しているが、積極的とはいえない。また効果をキチンと計り、結果のまとめ・総括しないままに続けているように思える。
  • 定時に上がることが仕事をしていない、暇と認識される傾向にある為、実際に取り組めるかは不明。
その他と回答された方の理由
  • 慢性的な人材不足のため1人当たりの負荷が高くなっている
Q9
時間外労働(残業)についての悩みや課題がありましたら、お聞かせください。
  • 残業自体は減らしていきたいが、雇用を常時増やせる訳ではないので、業務効率化が急務。ただし、効率を重視し過ぎると、職場の雰囲気がギスギスして仕事を楽しめなくなる。目的や目標の共有などを進めても、仕事に対するモチベーションがそもそも高くない社員については響かないので効果がなく、雰囲気の悪化が徐々に進んでいるのが辛い。
  • 上層部と総務(勤務時間を管理している部門)の認識に隔たりがあり、残業を削減すべきと訴えても上層部が認めなければ動けない為、とても歯がゆい思いをしている。また、残業が常態化するあまり、基本給を相場より低めに設定されている為、残業で稼がなければという意識をもつ社員もおり、企業の体質として時代錯誤を感じている。残業代も払っているからブラック企業ではない!と上層部は主張しているが、当社の残業時間は世間ではブラック企業に入ると思われ、世の中の認識ともずれているように感じる。
  • 会社全体としては部署、担当者によって仕事量の多少差が多く、定時で上がる人もいれば、常に残業になる人も要るのが実情です。出来うることならば、業務の多い人の仕事をならし業務の平均化、業務量の統一化を図りたいとは思っていますが、クライアントごとに業務量がことなり、クライアントごとにやり方も異なるためなかなか難しい状況です。人を増やすことで一人あたりの残業を減らしていますが、それがイコール人を入れることが当たり前の環境になってきてしまっているのも難しいところです。
  • ありがたいことに業務量が増えているが、やはり社員が足りない。求人を出してもなかなか集まらないのでどうしても既存社員に負担をかけてしまい申し訳なく思う。
  • 上司が遅くまで勤務することがほとんどなので夕方以降に突発的な業務の依頼が多い。また、遅くまで残っている人の方が仕事が忙しい、頑張っているという風潮がある
  • 当社の場合、新卒採用よりも中途採用が圧倒的に多い状況です。中途採用者においては何れも前職で業務遂行に関する習慣が付けられており長時間労働が半ば当然という方も多数おり意識を変えるのは大変です。実際業務量も多く、残業は当たり前という風土になっている部分はあります。
  • 従業員自身がある程度の時間外手当を見込んで生活設計をしていること。効率化すればするほど、評価による昇給よりも時間外手当削減が多く、実質的な減収となること。
  • 派遣業務形態の社員の残業を削減したいが、客先指示業務のため、なかなか減少しない。

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