業務の「困った」をスッキリ解決! 人事労務Q & A
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人事労務に関するご質問に、エン事務局がお答えします。

Q

パワハラ過労死!国は取り締まらないの?

パワハラや過労死の事件が問題になっています。
企業としては対策をもちろんするものの、国は取締りなどしないのでしょうか?

A

度を超えた長時間労働やノルマを課し、耐え抜いた者だけを引き上げる。
また落伍者に対しては、業務とは無関係な研修やパワハラ、セクハラなどで
肉体・精神を追い詰めて、戦略的に「自主退職」へと追い込む。
そんな企業に対して、厚生労働省は是正勧告を進めています。

対象となる違反・問題の主な事例は、以下のようなもの。
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●長時間労働等により精神障害を発症したとする労災請求があった事業場で、
 その後も、月80時間を超える時間外労働が認められた事例
●社員の7割に及ぶ係長職以上の者を管理監督者として取り扱い、
 割増賃金を支払っていなかった事例
●営業成績等により、基本給を減額していた事例
●月100時間を超える時間外労働が行なわれていたにもかかわらず、
 健康確保措置が講じられていなかった事例
●無料電話相談を契機とする監督指導時に、「36協定」で定めた
 上限時間を超え、月100時間を超える時間外労働が行なわれていた事例
●労働時間が適正に把握できておらず、また算入すべき手当を算入せずに
 割増賃金の単価を低く設定していた事例
●賃金が、約1年にわたる長期間支払われていなかったことについて
 指導したが、是正されていない事例

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また、厚生労働省は、2015年5月18日からブラック企業対策を
さらに強化するため、違法な長時間労働を繰り返す大企業について
社名を公表していくことを決定しました。

社名公表の対象になる基準は3つあり、
(1)社会的に影響力のある大企業
(2)残業時間が月100時間を超える従業員が、1つの事業所で10人以上か
   4分の1以上を占める
(3)そうした事業所が1年程度の間に3カ所以上にのぼっていること
が挙げられています。

これまで、是正勧告に従わず、書類送検した企業だけを
公表していましたが、是正勧告の段階で社名を公表するのは、初めての
取り組みとなり、ブラック企業対策がより強化されていきます。


※参考文献:厚生労働省
「若者の「使い捨て」が疑われる企業等への重点監督の実施状況」
 http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000032425.html

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