適切な人事異動は、社員の刺激になり、教育観点・運営面でメリットが見込まれます。一方、デメリットは異動が適切でない場合、不満や部署の戦力低下などを生む可能性があります。
2022年も開始して早1か月。中堅から大手企業では、4月の新年度に向けた体制検討などが大詰め。2月頃からの決定や内示に向けての動きが加速する時期です。
一方、小規模企業では、社員一人ひとりの職掌、タスクが兼任されていることが多く、部署分けなども曖昧な場合もあり、部署異動というもの自体があまり頻繁には行われていない場合があります。
そこで今回は、小規模企業向けに、人事異動のメリット・デメリットに関して、まとめます。
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■メリット
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人事異動のメリット。まず一つは、社員の新たな刺激や学びの発動など、モチベーション向上にあるでしょう。異なる部署や役職への配属によって、これまでとは違う知識・スキを手に入れる必要性が生まれます。
また、異動先になった部署やメンバーにとっても、他の部署での知見・スキルを入手できる機会になることも。他部署の効率化ノウハウなどを異動者が移管することで、事業運営や業績の向上に繋がっていきます。
業務経験が長く、仕事がマンネリ化している社員や、学び直しが必要な社員へのカンフル剤になることもあり、適切な配属が重要です。
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■デメリット
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メリットがある一方、もちろん失敗すればデメリットも多く考えられます。
「左遷と感じた」「不要なのかと思った」など、少なからず仕事で成果を上げてきた社員にとっては、異動をネガティブなものとしてとらえてしまう人も散見されます。
最悪、社員の離職や体調不良につながってしまうこともあるため、異動する社員の選定や、本人の納得がいくよう説明が必要です。
またミスマッチ社員の異動により、異動先部署のモチベーションが低下する可能性もあり、適材適所を考慮していくことも重要です。
企業側からの押し付けや一方通行なコミュニケーションにならないように、人事異動の意図や目的を、異動者本人はもちろん異動先部署の上長にも共有しておくと良いでしょう。