【PAGE4】採用支援のプロであるエンが、自社で実践する「採用成功への取り組み」とは?
まだまだインターネットを活用した転職活動が一般的ではなかった時代?14年以上前から、エン・ジャパンでは数多くの企業の採用を支援してきた。自社の中途採用でもさまざまな取り組みを行なっている。その全ては紹介できないが、中途採用チームの責任者へのインタビューを通じて、取り組みの一部を紹介する
木田章範 Akinori Kida:エン・ジャパン株式会社 人財戦略室 人財開発グループ 中途採用チーム / 2006年にエン・ジャパンに入社。中途採用支援を行なう営業として活躍。その後、より「人材」や「人事」の専門性を高めるために、2012年に人財戦略室に異動した。現在、3名のメンバーと共に中途採用戦略を指揮している。
Q.中途採用において、どのような取り組みをしていますか?
A.
まず、これまでにやっていなかった新しい取り組みとして「週明け内定」という選考があります。これは土日に説明会や選考を実施して、週明けの月曜日に内定を出すというものです。

特に早期に入社したい離職中の方、転職活動をスタートされて間もない方は、転職活動に不安をお持ちです。早い段階で内定を出すことができれば、そういった方々に安心感を持っていただくことができます。また、「すぐに内定が出る」という部分に魅力を感じて応募していただけることもあり、志望動機の形成にもつながると考えています。ただ、早い段階で内定が出ると「会社とマッチするか?」と不安を感じる方もいます。ですので、オフィス見学や体験入社、内定後の面談などフォローにもチカラを入れています。
Q.これまでの新しい取り組みで成果が出たものがあれば教えてください。
A.
社内を巻き込んだ取り組みとして、「社員紹介の促進」があります。社員ひとり一人から友人や知人を紹介してもらうというもの。社員が自発的に「この人なら自社にマッチしそうだ」と紹介をしてくれるため、1次面接の通過率が通常応募に比べて4倍になりました。また、応募をしていただけたご本人の会社理解も事前に深まっているケースが非常に多いです。

その他にも、ウェルカムバック制度という一度退社した社員の再雇用制度を導入しています。WEBのニュースなどにも取り上げられて、話題となりました。今や多くの社員がFacebookをはじめとするSNSで社内外、さまざまな人とつながり、交流している時代です。社内のリソースや広いつながりは最大限活用すべき。もちろん、社員が自発的に「自社を紹介したい」、OBやOGが「また戻りたい」と感じる会社でなければ成立しません。ですので、常に働きやすい環境づくり、風土づくりを進め、社員の満足度をあげていく工夫は今後も課題になると考えています。
Q.最後に採用活動を成功させる上で、最も重視していることを教えてください。
A.
中途採用を行なうと、どうしても「どのような方法で採用するか」と手法に目が行きがちですが、それよりも前に「中途採用は経営上の課題である」という認識を、経営陣をはじめ全社で共有することが重要だと考えています。人事が積極的に働きかけて、課題意識をすり合わせていく。そうすることで、全社で協力し、新しい制度や取り組みを導入しやすくなるはずです。

たとえば、求職者の方からよく「まだまだ働き方の選択肢が少ない」という声を頂戴していたので、当社では「正社員における産休・育児休暇明けの時短勤務」や「iPadの貸与を活かした在宅勤務」といった制度を取り入れました。その結果、家事・育児と仕事を両立したい女性社員の活躍につながっています。また、子育てや介護などでフルタイム勤務が難しい方の受け入れも更に進めていければと考えています。

その他にも、今まで社員一人が担当していた業務を分割し、二人で担当してもらうといった調整もしています。そうすることにより、募集を行なう時にも、分割した業務ごとに応募資格が設定できます。そんな風に採用要件をコントロールしたことで、今までなかなか応募していただけなかったような方からの応募もありました。

そういった意味で、多様な働き方を受け入れられる「体制づくり」が鍵だと考えています。これも「採用は会社全体で取り組む」と捉えることで、推進できる部分です。