退職理由に潜む、会社の問題点を把握しましょう
前頁までにあるように、今回の調査で社員が話す退職理由の約半数は、ホンネではないことがわかりました。人事としては、「退職者が波風を立てたくないのであれば、無理してホンネを聞かなくても…」と思われるかもしれません。

しかし、特定の部門で退職者が続いていたり、入社後早期の退職者が多いといった場合、明らかに会社側や組織内に問題が潜んでいると言っても過言ではありません。問題が解決されなければ今後も同様の事態が続き、会社の拡大は見込めません。将来を見越して、以下の3点に取り組んでみてください。
退職者のホンネを、第三者として聞く
まずは、退職者の話を正面から受け止めましょう。「話をしても理解されない」「会社批判になる」「建設的にならない」という心理を把握した上で、きちんと話を聞く姿勢を見せることで、円満退社を希望する退職者も胸襟を開いてくれる可能性が高まります。

近年では、「エグジットインタビュー」という手法も注目されています。「エグジットインタビュー」とは、退職手続きの終了後、人事部などにより行われるヒアリングのこと。第三者となる人事部等からヒアリング(面談)することで、社内の人間関係、マネジメントに対する意見や、給与・人事制度、さらに移籍先の情報等を聞き出します。

「今回の退職理由とは別で」と前置きの上、あくまで組織をよりよくするための意見が欲しい、というスタンスで退職意向者と向き合い、会社や仕事、人間関係などへのホンネの不満をそれとなく聞き出しましょう。
退職者の同僚に話を聞く
退職者本人から思ったような回答が得られない場合、同じ職場の同僚から話を聞いてみることも一つの手法です。退職者自身や、部署の粗探しだと思われないよう、あくまで前向きに「どうすれば良かったか、退職者が辞めなかったか」という意見を聞きたいというスタンスを提示することで、忌憚のない意見としての組織課題や、人間関係についてヒアリングします。
退職者の傾向をまとめ、選考基準に反映させる
退職した人材に共通する、キーワードを探ります。共通項を集めて分析できれば、自社に合わない人材の傾向が明文化できます。これを採用時の選考基準に反映させれば、定着率の向上に貢献するはずです。適性検査を活用することで主観ではない、定量的な分類も可能になります。組織にフィットする人材、フィットしない人材を明確化することで、抜本的な課題解決につながる可能性が高まります。
エン 人事のミカタ 編集長 手塚伸弥
今回の特集はいかがだったでしょうか?調査結果からは、退職理由を正しく把握することの難しさが明らかになりました。しかし、退職者のホンネに組織改善の種がつまっていると考えれば、耳の痛い話になるかもしれませんが、人事担当者として聞くべき話となるはずです。

退職者が減らない状況があれば、本特集でご紹介した対応策をご参照いただき、実践頂ければ幸いです。ぜひ参考にしてください。
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