業務の「困った」をスッキリ解決! 人事労務Q & A
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人事労務に関するご質問に、エン事務局がお答えします。

Q

自転車通勤に変更した場合の交通費はどう処理するのが妥当ですか?

社員から「健康のために自転車で通勤したいと思っているが、その場合交通費の支給はどうなるのか」との質問を受けました。実際には、利用していない交通機関の運賃を支給する必要はないように思いますが、毎日必ず自転車で通勤できるわけではないし、どう対応すればよいか検討しております。このような場合はどう処理するのが妥当でしょうか

A

交通費については、労働基準法上は定めがなく、生活補助的な賃金の一種と考えられています。したがって、交通費の範囲や支給額については、それぞれの会社の規定で自由に定めることができます。

貴社の就業規則ではどのように定めていらっしゃいますでしょうか?もし、「交通費は、最寄りの公共交通機関を利用した場合の額を支給する」という内容の規定の場合、交通費は交通機関の料金の支払いではなく、「通勤」という行為に対して支払われる賃金であり、その計算方法が便宜的に公共交通機関の料金を利用しているだけと考えられます。この場合、同じような通勤距離で賃金に差を設けるのは好ましくありませんから、交通手段にかかわらず同じ距離なら同じ交通費と考えるのが一般的です。

一方、「交通費はバス通勤の場合は○○円、電車通勤の場合は○○円を支給する」という具合に、利用する交通機関毎に支給額が決められている場合は、申告した通勤手段以外の手段は、賃金の過払いとなるので、貴社のケースであれば、自転車通勤した日数分は返還を求めることもできます。

法律上は以上のような対応となりますが、最近ではエコ運動促進による環境負荷削減や、従業員の健康促進などの観点から、企業側がインセンティブをつけて自転車通勤を促進するような動きもあります。こういった方針を持つことは、従業員の士気を高めたり、人材獲得面でのアピールにつながる側面もあります。せっかくの機会ですので、ご検討材料にこういった点も含めていただければと思います。

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