みなさんの本音から、人事の「今」が見えてくる アンケート集計結果レポート

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時間外労働(残業)について

残業削減に取り組む企業8割 残業が少ない企業ほど残業削減への意欲高
「残業代ゼロ法案」については賛否分かれる
アンケート実施期間:
2014年7月7日(月)~ 2014年8月19日(火)
有効回答数:
382名

今回は、時間外労働(残業)について伺いました。

残業削減に取り組んでいるのは全体の79%。効果的な取り組みとして、「業務分担やフロー見直し」「管理職への教育」「残業の事前申請制」が上位に挙がりました。また、月平均残業時間が少ない企業ほど、残業削減に取り組んでいることが分かりました。

今後の残業削減の対応として、「積極的に取り組む」と考えているのは全体の約6割、「状況みて検討」が3割となりました。各社課題はあるものの、残業時間削減に対する意識は全体的に高く、今後も取り組んでいこうと考える企業が多いようです。

また今回は、安倍政権が打ち出している「日本型新裁量労働制」(通称「残業代ゼロ法案」)についても伺いました。法案については、約8割の企業が「知っている」と回答。導入については、若干反対派が多いものの、賛否が分かれる結果となりました。賛成、反対理由もお聞きしていますので、是非ご覧ください。

Q1
貴社での平均残業時間(1ヶ月)は何時間程度ですか?
(時季・部署や職種により差がある場合、年間平均・全社平均でご回答ください)
0時間:2%、1~20時間:36%、21~40時間:46%、41~60時間:13%、61~80時間:1%、81~100時間:1%、101時間以上:1%
Q2
Q1で、1時間以上の残業が発生していると回答された方に伺います。
残業が発生する主な理由は何ですか?(複数回答可)
仕事量が多いから:63%、取引先からの要望にこたえるため(納期など):54%、時季的な業務があるから:36%、人手不足だから:30%、管理職のマネジメント力不足:27%、業務フローが整備されていないから:19%、従業員の能力不足:18%、長時間労働を評価する風土があるから:10%、事業活動の繁閑が大きいから:9%、わからない:1%、その他:5%
その他の意見
  • 風土。
  • 残業分が生活給だから。
  • 海外との交信が時差の関係で夕方から始まるから。
Q3
2010年4月の改正労働基準法により、月60時間を超える法定時間外労働に対し、
割増賃金率が50%以上に引き上げられましたが、これによって残業時間は減りましたか?
※改正労働基準法のポイントは、コチラ
減った:4%、時季によっては減った:5%、部署や職種によっては減った:9%、変わらない:59%、わからない:7%、対象外:16%
Q4
貴社では、残業の削減に取り組まれていますか?
月平均残業時間別グラフ
Q5
Q4で「はい」と回答された方に伺います。
取り組まれている理由は何ですか?(複数回答可)
従業員の健康のため:77%、残業費削減のため:60%、生産性UPのため:48%、従業員の満足度UPのため:42%、従業員の離職低減のため:31%、部署や職種による繁閑を平準化するため:13%、時季による繁閑を平準化するため:5%、その他:3%
その他の意見
  • 労働基準監督署からの指導。
  • コンプライアンス遵守。(36協定)
  • 人事制度の評価対象としても取り組みを行っている。
  • 時短勤務者とのバランス。
Q6
Q4で「はい」と回答された方に伺います。
実施している内容、また実施して効果的だと感じたものについてお答えください。(複数回答可)
業務分担やフローの見直し:53%、管理職への教育(時間管理):48%、残業を事前申請制にする:45%、ノー残業日を設ける:31%、残業時間の上限目標を設ける:29%、正社員を増やす:15%、派遣社員・パートを増やす:10%、業務を外注する:10%、強制消灯などを実施する:6%、その他:6%
その他の意見
  • 残業低減に協力してもらえることで評価UP。
  • 今のところ効果は見えていない。
Q7
Q4で「いいえ」と回答された方に伺います。
取り組まれていない理由は何ですか?(複数回答可)
事業・仕事の特性上、これ以上の短縮は難しいから:61%、収益拡大のためには、残業はやむを得ないから:27%、経営者の理解が得られないから:27%、従業員の理解が得られないから:11%、残業がほとんどないから:9%、過去に取り組んだが、うまく行かなかったから:5%、その他:12%
その他の意見
  • 課題として手をつけられていないから。
  • 経営者が長時間勤務を評価するので、仕事がなくても会社にいる傾向は変わらない。
Q8
今後、残業時間の削減についてどのような対応をお考えですか?
削減に向けて、積極的に取り組む:57%、状況を見て取り組むかを検討する:31%、積極的には取り組まない:6%、わからない:5%、その他:1%
その他の意見
  • まずは40時間を越えない対策を。
  • 現状維持。
削減に向けて、積極的に取り組むと回答された方の理由
  • 全ての年代の社員において、仕事だけをやっていれば良いという時代は終わったように思う。仕事とプライベート、両方の充実があってこそ人として成長できるのではないか。
  • 従業員の健康管理上の問題と業務品質確保のため。
  • 業務の成果を労働時間で図るのではなく、実質的なアウトプットで評価できるようにするため。
  • アクションを起こしていないから。
  • 従業員の満足度および健康維持のため、ひいては離職削減のため。
  • 社員満足度向上のため。
  • 社員が健全な環境下で、最大のパフォーマンスを発揮し続けることができるようにする為。恒久的に長時間残業が続いては、心身ともに疲弊し、パフォーマンスが発揮できない。
  • ES無き所にCS無しの考えで経営・運営しているから。
  • 36協定違反社員は出してはいけないと強く思うから。
状況を見て取り組むかを検討すると回答された方の理由
  • 無理やりではなく、社員の理解と意志をもたせてから削減していきたい為。
  • 経営者の考え方が変わらない限り、取り組み効果は期待できない。
  • 健康状態に影響を及ぼすなら考慮する。
  • 顧客あっての仕事であり、納期あっての仕事であるので、顧客と仕事の出し方などを積極的に協議して、残業が削減できるような取り組みを考えていきたい。
  • 全社一丸の取組が必要だと思いますが、生活残業的な部分もあり、状況判断が難しい状況です。
  • 個人・個人の考え方が、多様化してきいる。
積極的には取り組まないと回答された方の理由
  • 会社の体制やTOPの考え方を変えるくらいの影響力を持つ事が先決だから。
  • 移動時間が多く、会社から現場、現場から会社を直行等でカットしたら、遠方への仕事は誰も行きたがらなくなり、業務に支障が生じる。
  • ある程度の残業は、社員の手取り給与を増やす意味でも、必要と思われるため。
  • そこまで手が回らない。
Q9
安倍政権が来年の国会での提出を検討している「日本型新裁量労働制」(通称「残業代ゼロ法案」)についてご存知ですか?
よく知っている:16%、大まかには知っている:67%、名称を聞いたことはある:15%、知らない:2%
Q10
Q9で「よく知っている」「大まかには知っている」と回答した方に伺います。
「日本型新裁量労働制」(通称「残業代ゼロ法案」)の導入にについて、どのように思われますか?
賛成:9%、どちらかといえば賛成:31%、どちらかといえば反対:35%、反対:13%、わからない:12%
賛成と回答された方の理由
  • 残業の常態化の打破には労使双方に対して有効な方法のひとつだと思われるから。
  • 仕事は時間ではなく、成果で評価されるべきである為。(労務面での残業制限は従業員の健康のため、引き続き行われること前提に。)
  • 第三次産業は、時間を売る労働ではなく、成果物を評価する仕事であるため、時間外という概念よりも、むしろ年俸制という賃金体系のほうがフィットする。
  • 高収入者はこれ以上の収入は不要だと思います。
どちらかといえば賛成と回答された方の理由
  • 避けては通れない課題だから。但し、日本の風土改革も必要。
  • 当社では基準年収に達しないものがほとんどであるが、成果もなしに長時間会社にいる人が評価されるという現状に違和感を覚える。
  • 賃金は時間への対価ではなく成果への対価と考える。
  • 時間に管理されず成果をあげる特定のポジションには有益な制度だと考えるため。
  • 営業職やマーケティング職など、時間で業務の可否が決まるものではなく、成果がどうだったか、でその業務全体を確認すべき分野と考える。
  • 高額年収の限定の制限を設けている場合と自分の裁量で仕事ができる職種に絞るなら賛成。これがすべての労働者に適用されるなら反対。
どちらかといえば反対と回答された方の理由
  • 現在の日本の風土ではサービス残業が増える。
  • 個人の責任が圧倒的に増大してしまい、大きな負担になる。管理者が部下を管理することが難しくなる。(時間管理も含めて)
  • できる人とできない人の給与をどのように差をつけるか難しい。実績を重視すると、給与の変動が大きくなる。
  • 内容をより深く理解しないままに導入をしてしまう企業が多くなる(企業側に有益に働くように運営)という懸念と、すべての企業側・従業員側双方に馴染む考えではないと感じるので、思惑通りに浸透する可能性が低いと感じるため。
  • 残業はしないほうがよいが、本人の能力とは別にやむをえない事情で発生する場合があるから。
反対と回答された方の理由
  • 大企業のための制度(日本で1%も満たない大企業のための制度)で中小企業にはなじまないと思う。
  • 業種・職種によって更に大きな差が出てしまう可能性が大!
  • 逆効果。長時間残業による健康不調や過労死などが増える。
  • 企業側のみにしかメリットを感じないまた、公務員が除外というのはありえない。
わからないと回答された方の理由
  • ニュース等で見聞きすることが多いが、良い面悪い面の双方が語られており判断が難しい。また、法案の名前からはあまりよいイメージがわかない上に、間違った解釈をする会社が増えてしまうのではないかという危惧もある。
  • 年収・職責における制限があるのは当然ですが、この制度を行う事での「労働」のあるべき姿をどこにおいているのかが「わからない」理由です。
  • 経営目線で考えるか、従業員目線で考えるか、双方がうまく折り合いがつく方法を検討したい。

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